10月9日から始まった日米野球は16日のナゴヤドームで全日程を終了した。
この大会で話題を生んだ選手の1人は、ソフトバンクホークスの甲斐拓也選手ではないだろうか。
まるで漫画の主人公
甲斐選手は大分県の楊志館高校出身。高校通算40本塁打を記録する長打力とスローイング能力は、甲子園未出場ながらも当時からスカウト陣に注目されていた。
2010年のドラフト会議で福岡ソフトバンクホークスに育成6位で指名され入団するも、プロ入り後しばらくは目立った成績を残せない日々が続いた。
甲斐選手がブレイクし始めたのは2017年のシーズンだ。登録名を「拓也」から「甲斐拓也」に変更したことによって心機一転。スタートダッシュに成功し、ゴールデングラブ賞とベストナインの2タイトルを獲得している。
この活躍が認められ、アジアプロ野球チャンピオンシップ日本代表にも選出された。
おはようございます!
福岡はいいお天気です。
さて、野球のない日々がさっそく寂しくなってきました・・・。
「ENEOSアジアプロ野球チャンピオンシップ2017」が楽しみなのです~。
上林誠知選手、甲斐拓也選手が代表招集されてます!#sbhawks— 福岡ソフトバンクホークス(公式) (@HAWKS_official) 2017年11月6日
2018年シーズンも彼の躍進は止まらない。ペナント(リーグ戦)では打率.213と思うような結果が出ない日々が続くが、捕手として12球団で唯一の盗塁阻止率4割越えを記録し、チームの度重なるピンチを救ってきた。
日本シリーズでも打撃不振は続き、打率.143と苦しむ。しかし「甲斐キャノン」と呼ばれる強肩を武器に、シリーズ新記録の6連続盗塁阻止という大記録を成し遂げ、大いにファンを魅了した。
結果的に、育成選手初の日本シリーズMVPを獲得。プロ野球史に名を残した。
MVP 甲斐拓也選手!
カイキャノンっ!#sbhawks pic.twitter.com/ivxji8WKOU— ハリーホーク (@hawksHarry) 2018年11月3日
たとえ成績不振に陥ったとしても違う分野でチームの勝利に貢献する甲斐選手に対し、「まるで漫画の主人公のようだ!」「シンデレラボーイだ!」といった声が上がっている。
育成で入団→支配下→当初は第3の捕手→去年レギュラー定着→キャノン炸裂→リーグ1位の盗塁阻止率→連続盗塁阻止日本シリーズ記録→日本シリーズMVP→日米野球でもキャノン→勝ち越しヒット→(変則)甲斐キャノン締め
漫画の主人公やん…(°_°)
誰よりも「持ってる男」甲斐拓也恐るべし!— のとちゃん (@shuzaemon522) 2018年11月14日
育成ドラフト最下位で入団して、去年福ちゃんが見惚れる内田真礼さんに取材されたりゴールデングラブを取って、今年は日本シリーズMVPを取って優勝記者会見の席に座るってシンデレラボーイ以外何者でもない甲斐拓也選手を見ていたら目から汁が溢れてきた#sbhawks
— ばけのかわ (@re_kishinton) 2018年11月3日
日米野球でも主人公ぶりを発揮
日本シリーズでは打撃不振でスランプに陥ったと思われた甲斐選手。
ファンの間からは心配の声も上がっていたが、そんな不安を打ち消すかのように日米野球では結果を残した。眠りから覚めたかのように鋭い当たりを連発し、打率は5割越えを記録。

(c)Getty Images
また、日米野球第3戦の試合前には、メジャーNo1キャッチャーと言われているヤディアー・モリーナ選手と自らコミュニケーションをとりにいく場面も。
憧れの選手との会話後には、モリーナ選手直筆のメッセージが入ったキャッチャーミットとバットをプレゼントされている。
ミットに関してはモリーナ選手が自ら交換を提案。甲斐選手もそれに応じてミット交換が実現すると、ファンは大いに盛り上がった。
甲斐とモリーナがミット交換とかヤバすぎ(´・∀・`)
— こーた (@E_Kouta) 2018年11月15日
甲斐とモリーナのミット交換
国際試合ならではの〜
こういうのいいなぁ💕— LA SEPT (@LaDixSept) 2018年11月15日
試合の内外でファンを楽しませてくれる甲斐選手は、人を惹きつける何かを持っているのかもしれない。今後も持ち前の主人公ぶりを魅せてくれることを期待したい。
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