12月2日に開催された福岡国際マラソンで、日本歴代8位の2時間7分27秒で優勝したトヨタ自動車の服部勇馬選手。日本人の優勝は、2004年以来、14年ぶりの快挙だった。同選手はレース後の12月11日、都内で複数メディアの取材に応じた。

今回服部選手がレース本番で履いたのはナイキが史上最速のシューズと太鼓判を押す「ナイキ ズーム ヴェイパーフライ 4%」。
服部選手のほかにも、同大会では4位(日本人2位)に入賞した設楽悠太選手、6位入賞の山岸宏貴選手、7位入賞の福田穣選手も「ナイキ ズーム ヴェイパーフライ 4%」を着用していた。
いままで本人の中で課題となっていた35km以降の走りで粘りを見せることができたのも、同シューズが一定の役割を担ったからだという。しかし、同シューズを履き始めた時は、不安や違和感もあったことも吐露した。
「厚底のシューズはあまり使ってこなかったので最初は『めちゃくちゃ進むな』といった違和感がありました。また、不安もありました。スタート時点は自分自身フレッシュですし、体がシューズのおかげで進むんですけれど、じゃあ自分が疲弊して足が前に進まなくなったときに、『俺は一体何%になるんだ』って(笑)」

服部選手がマラソンで「ナイキ ズーム ヴェイパーフライ 4%」を履いたのは初めてだ。このシューズにスムーズに移行するために一役買ったのは、「ナイキ ズーム ヴェイパーフライ 4%」と同じクッション素材を搭載している「ナイキ ズーム ペガサス ターボ」だったという。
「『ヴェイパーフライ 4%』はレース本番や、大事なポイント練習以外では使わないのですが、距離走、ロング走では『ペガサス ターボ』を使うことができる。ペガサス ターボはヴェイパーフライ 4%と同じような感覚で走ることができすごく対応しやすくなりました」

練習の幅も、シューズの選び方によって広がったと続けた。
「同じ練習でも、シューズを変えることで練習の強度が変わる。『ヴェイパーフライ 4%』だけ履くのではなく、このシューズに『対応する』という言い方はおかしいですけれど、このシューズをさらに自分のものにするのであれば、色々なシューズを選択して履くべきだと思いました」
2月25日の東京マラソンにて、設楽悠太選手が「ナイキ ズーム ヴェイパーフライ 4%」を着用し当時の日本記録を更新し話題になった同シューズ。さらに、9月16日のベルリンマラソンで、エリウド・キプチョゲ選手が「ナイキ ズーム ヴェイパーフライ 4% フライニット」をベースにしたモデルを着用し、マラソン世界記録を更新。
続いて10月7日のシカゴマラソンにて、大迫傑選手が「ナイキ ズーム ヴェイパーフライ 4% フライニット」を着用し、新たに日本記録を更新したタイミングではランニング業界を震撼させた。
脚光を浴び続けている同シューズが、今回の服部選手の活躍で改めて耳目を集めることになった。
《大日方航》
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