【プロ野球】セ・リーグ後半戦展望 村上頌樹・大竹耕太郎が覚醒した阪神、“懸念点”ありも首位ターンで18年ぶりの優勝なるか

 

【プロ野球】セ・リーグ後半戦展望 村上頌樹・大竹耕太郎が覚醒した阪神、“懸念点”ありも首位ターンで18年ぶりの優勝なるか

■ゲーム差6.5の4位巨人まで逆転圏内か

4位は、借金2(40勝42敗1分)の読売ジャイアンツだ。昨季から続いてチームが世代交代の間であることは明らかで、その中で高卒3年目の秋広優人が3番打者に定着して打率.299、8本塁打、25打点で高い能力を見せているのは朗報だ。投手陣では戸郷翔征が8勝2敗、防御率2.27、山崎伊織が6勝2敗、防御率2.72と結果を残している。若手が頭角を現している中で、坂本勇人、丸佳浩、中田翔、そして菅野智之が後半戦いかに巻き返せるか。首位までのゲーム差6.5は十分に逆転可能、若手とベテランの融合で“ドラマ”をつくりたい。

2年連続でセ・リーグ王者に輝いた東京ヤクルトスワローズは、借金11(35勝46敗2分)と大きくつまずいた。塩見泰隆が出遅れ、村上宗隆が大不振。山田哲人も調子が上がらない状態で、自慢の打線が振るわなかった。投手陣も小川泰弘が3勝7敗、防御率4.08で、高橋奎二も4勝5敗、防御率3.53と苦しんだ。現段階での首位との11ゲーム差は“厳しい”かも知れないが、7月は主砲・村上の快音とともに9勝4敗と勝ち越しており、まだまだ何が起こるかわからない。「何かを起こせる」爆発力と経験値が、このチームにはあるはずだ。

最下位は、借金14(34勝48敗2分)の中日ドラゴンズだ。立浪和義監督2年目のシーズンだったが、開幕10試合3勝7敗スタートから調子を上げることができず、交流戦も7勝10敗1分と負け越した。大きな誤算がアキーノ、カリステ、アルモンテの外国人打者陣。投手陣では、昨季最優秀中継ぎ投手に輝いたY・ロドリゲスの亡命も響いている。大野雄大が手術で長期離脱する中、投手陣はチーム防御率2.92(リーグ2位)と奮闘しているが、深刻な得点力不足に喘いでいる。現役ドラフトで加入して奮闘中の細川成也、長期離脱から復帰した期待のドラ1スラッガー・石川昂弥、トレードで6月末に加わった宇佐見真吾の新クリーンナップの爆発に期待したい。

こうして眺めるとセ・リーグは4位巨人までが、まだ逆転可能圏内。後半戦スタートのダッシュ次第では、まだまだクライマックス・シリーズの顔合わせを占うのは難しい。各チームの奮起が、今後の展望を大きく左右する。

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提供●Baseball Times