今週は東京競馬場で共同通信杯(芝1800m)が行われる。少頭数でも質の高いメンバーが揃った今年。朝日杯FS勝ち馬ジャンタルマンタルが早くも始動を迎える。
ここでは、過去10年データからフォスターボンドとミスタージーティーにフォーカスしたデータを取り上げる。
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目次
■フォスターボンドに単勝回収値は「356」の追い風
東京芝2000m勝利から臨むフォスターボンド。ジャンタルマンタルやエコロヴァルツといったGI連対馬がいるメンバー構成にあって未勝利戦経由のキャリアは一見すると心もとなく映ってしまう。あくまで力試しのレースか……そんな疑問を払拭するデータがこちら。
・前走東京芝2000mを上がり3F最速勝利【2.0.0.1】
該当馬3頭はすべて4着以内を確保。このなかには4番人気1着エフフォーリア、3番人気1着ダノンベルーガも該当しており、4着のゴーフォザサミットも3着馬とはハナ差。平均人気3.7に対して平均着順2.0、単勝回収値は「356」だ。
この馬で特筆すべきは上がり3F。新馬戦は次位に0秒4差、前走は次位に0秒8差とただ1頭際立った末脚を披露していた。過去10年の共同通信杯において、前走芝2000mで上がり3F最速をマークした馬は6年連続馬券内。穴妙味を感じる1頭と言えるだろう。
■ミスタージーティーに【0.1.1.11】データ該当
フォスターボンドとは対照的に“0%データ”に該当してしまったのがミスタージーティーだ。前走ホープフルSは進路が塞がる場面もあり、不完全燃焼の結果に。直線が長い東京替わりかつ少頭数のここはスムーズな競馬が期待できるが、今回は道中の位置取りに不安を覚えてしまう。
・前走中山芝2000mで4角10番手以下【0.1.1.11】
10回以上の出走があったにもかかわらず勝ち馬ゼロの“0%データ”に抵触。馬券内を確保した2頭(ベルキャニオン、メートルダール)には東京芝での勝利実績があり、舞台替わりの恩恵を受けていたことも見逃せない。テンのダッシュ力と東京実績に欠ける馬による巻き返しは困難、とのデータだ。
条件戦を経由せず、再度重賞のメンバー相手にぶつけてきたミスタージーティー陣営。その素質は誰もが認めるところだが、未知の距離と舞台替わりでの好走に暗雲が垂れ込める。
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。