【京都記念/追い切り診断】ステッキ連発の闘魂注入で高評価 「前哨戦?と首を傾げる申し分ないデキ」

 

【京都記念/追い切り診断】ステッキ連発の闘魂注入で高評価 「前哨戦?と首を傾げる申し分ないデキ」

■ベラジオオペラ

【中間調整】昨年春にスプリングSで重賞初勝利、皐月賞は前々の競馬が裏目で崩れた(10着)ものの、日本ダービーでは勝ち馬タスティエーラにクビ+ハナ+ハナ差、タイム差はなしの4着と大健闘を果たした。その後夏負けがあり長めに休養。復帰戦とした昨年12月のチャレンジCで実力馬ボッケリーニを下して重賞2勝目を挙げている。今後、古馬中長距離路線の中心的存在となりそうな実力の持ち主だ。

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有馬記念はパスし、2024年前半の最大目標を大阪杯に設定。前哨戦として京都記念を使うことが昨年暮れの段階で内定している。短期放牧を挟んで1月20日に栗東へ帰厩。24日の初時計でCWで大外を回しさっそく70-40をマークするなど緩んだ雰囲気はない。上村師が騎乗した1週前のCW併せ馬では挟まれた2頭の間から早めに抜け出すと、そこで指揮官がステッキ4発で闘魂注入。馬も力強い伸びでしっかり応えた。

【最終追い切り】レース当週は横山和騎手が騎乗し、CWで併せ馬。この日は序盤に折り合い面を意識してゆったり入り、直線でも敢えて仕掛けを遅らせるメリハリを意識した調整となった。満を持してのゴーサインへ鋭く反応すると、スパッと切れオープン馬サヴァ(今週の洛陽Sに出走)ら骨っぽい相手2頭に対し最先着を果たしている。

【見解】帰厩後の初時計とあって数字上は悪く感じなかったものの、上村師的に2週前の動きに不満があったのか、1週前のCW調整には自らが騎乗し、ステッキをがっつり入れて奮起を促した。その甲斐あってか日曜追い、最終追いとピリッとした雰囲気をまとい、上々の素軽さで動けている。“GI前のひと叩きとしては”というエクスキューズ付きにはなるが、申し分ないデキ。

総合評価「A」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。