今週は京都競馬場で菊花賞(芝3000m)が行われる。牡馬3歳クラシック戦線は全レースで勝ち馬が異なっており、波乱の可能性も十分だ。
ここでは、2012年以降の京都で開催された10年データからダノンデサイルとコスモキュランダにフォーカスしたデータを取り上げる。
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目次
■ダービー馬ダノンデサイルに“馬券内率85%”
皐月賞取り消しから臨んだ日本ダービー。アクシデントに見舞われたローテーションから単勝9番人気に甘んじたダノンデサイルの勝利には驚かされた。皐月賞馬ジャスティンミラノを完封する圧巻のパフォーマンス。ぶっつけ本番の臨戦過程が心配されるなか、データが下すジャッジは?
・重賞で2着に0秒4差以上勝利あり【4.0.2.1】
該当馬7頭中6頭が馬券内の“85%”データに該当。ゴールドシップや本馬の父でもあるエピファネイア、サトノダイヤモンドにコントレイルと人気馬が確実に勝利を収めており、まさに“鉄板級”と言えよう。
ダノンデサイルについて補足すると、勝利時の単勝オッズは未勝利戦→11.3倍、京成杯→11.5倍、日本ダービー→46.6倍。数字が示す強さがわからないまま、3歳世代の頂点に立ってしまったという印象だ。それでも良馬場の日本ダービーで2着に0秒4差以上の差をつけた馬はコントレイル、ディープインパクト、ナリタブライアンと名馬が並ぶ。今回の舞台である京都芝外回りの勝利実績も含めて馬券軸には最適か。
■コスモキュランダに“0%データ”該当
その一方で“0%データ”に立ち向かうのがコスモキュランダだ。弥生賞を制して制して臨んだ皐月賞2着で一躍トップグループの仲間入り。日本ダービーを経て迎えた秋初戦・セントライト記念も2着なら及第点のスタートと言えるだろう。一度使われた上積みも含めて注目度の高い1頭だが、データ面の不安は存在する。
・非社台ノーザンファーム産の関東馬【0.0.1.24】
20頭以上の出走があるにもかかわらず連対馬ゼロの“0%データ”に当てはまる。ディーマジェスティやニシノデイジーといった人気馬も馬券外に敗れており、上位進出に向けて暗い影を落とすデータだ。
出遅れ→マクリがデフォルトのコスモキュランダ。いかにもM.デムーロ好みの馬に映るが、そのスタイルで勝ち切ったらそれはもうゴールドシップ・ライスシャワー級だ。むろんこの馬がバケモノである可能性は否定できないが、予想のうえで中心視するにはリスクが大きいのかもしれない。
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。