第85回菊花賞(20日/GI、京都芝3000m)には、ダービー馬ダノンデサイル、セントライト記念勝ち馬のアーバンシック、神戸新聞杯を逃げ切り制したメイショウタバルなどが出走予定。
本記事では、出走各馬の追い切りを診断し「S」「A」「B」の3段階で評価した有力馬や穴馬をピックアップ。ここでは「ショウナンラプンタ」を取り上げる。
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目次
■ショウナンラプンタ
【中間調整】3歳初戦の1勝クラス特別・ゆきやなぎ賞で接戦をモノにし、そこから中6週で臨んだ青葉賞ではいい決め手を発揮し勝ち馬にアタマ差まで迫る2着。日本ダービーは大外17番枠とスローペースに泣き15着に終わったものの、秋初戦の神戸新聞杯では前に行った2頭がワンツーする流れの中、中団から押し上げ3着に入った。相手なり、展開なりに末脚を使えるのが魅力の馬だ。
菊花賞へ進むのは予定通り。10月6日の坂路15-15から時計を再開し、1週前追いの坂路調教では不動の主戦・鮫島駿騎手が跨り末を伸ばされた。渋った馬場にやや勢いを削がれた感もあったが、折り合いは上々の部類だったと言える。
【最終追い切り】レース当週の坂路調教も鮫島駿騎手が騎乗。いつも通り終い重点のメニュー消化となった。この日はややバランスが悪く、終始右にヨレ気味の走り。ギアチェンジも馬自らスッと加速するのではなく、鞍上の扶助があってようやく伸びるといった感じだった。
【見解】調教消化は順調で、引っ掛かるような面もなく大型馬が1回使われ、体調は型どおりアップといったところ。1週前追いはそこまでのインパクトはないものの、まとまった動きができていた。しかし最終追いではこの馬の課題であるバランスの悪さが出たような動き。ギアチェンジのスムーズさを欠いたし、操縦性の難しさを感じさせた。もとより走り方のバランスから左回りがいいとされていた馬で、右回りのホープフルSでは4角で外へ逃避するような場面もあった。馬具の工夫などでだいぶ矯正されてはいるだろうが、攻めからはまだ半信半疑といったところ。それで久々に迎える右回りがコーナー6回のGI戦とあって、不安が先に立つ。前走時は坂路ラスト1Fで11秒台を3本マークしていたが、この中間の最速は12秒1に留まっているのもどうか。能力を出し切れないシーンは考えておきたい。
総合評価「B」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)
【重賞深掘りプロジェクト】調教ライター。競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。