新人王の最有力候補であるポール・スキーンズ投手(パイレーツ)が15日(日本時間16日)、MLB専門局の番組に出演。同じくルーキーとして大活躍した今永昇太投手と交わした会話の内容を明かし、話題となっている。
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■アドバイスを受けてノーヒッター
スキーンズと今永は、米ネバダ州ラスベガスで14日(同15日)に行われたメジャーの表彰式典「オールMLBアワードショー」に出席。スキーンズは「オールMLB」のファーストチームに先発投手として選出され、今永もセカンドチームに先発投手として選ばれた。
米専門テレビ局『MLBネットワーク』のインタビューに応じた若き剛腕は、シーズン中に交わした今永との会話を“暴露”し、笑いを誘った。
「ちょっと後悔しているんですけど……。ピッツバーグにいた時、ショウタが僕に近づいてきて、『速球の握り方を教えてくれないか』と声をかけてきました。シンカーじゃなくて速球のほうですね。それで僕は『ああ、もちろん。はい、こんな感じだよ』って感じで握り方を見せたんです。『どうぞ、見てみて』みたいなノリで。そうしたら、次の登板では、彼が僕たち相手にノーヒットノーランを達成したんです。彼が本当に僕の教えた速球を投げていたかどうか、それは分かりませんけどね」
■今永「あの時のおかげ」とニンマリ
スプリットのように落ちるスキーンズのシンカーは独特で、彼の切り札とも言える変化球。「シンカーじゃなくて、速球の握りならいいか」とばかりに教えたことが、自チームに不利に働いたかもしれないと明かしたのだ。
スキーンズのコメントを聞いた今永は「振り返ってみると、あの試合で良いピッチングができたのは、もしかしたらあの時の会話があったおかげかもしれませんね」とニヤリ。満面の笑みを浮かべていた。
スキーンズが触れたのは、9月4日(同5日)の試合。今永は本拠地リグレーフィールドでパイレーツ戦に先発登板すると、7回95球を投げて無安打無失点、7奪三振2四球という快投ぶり。カブスは今永の後を受けた2投手も無安打無失点を継続させ、継投でのノーヒットノーランを達成した。
「ええ、あの件は後悔しています」と苦笑したスキーンズ。シカゴの地元メディア『ブリーチャー・ネーション』も「スキーンズは(握りの)秘密を告げるべきではなかった」と記し、今回のやり取りを紹介していた。
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