9日、第75回東京新聞杯(GIII、芝1600m)が東京競馬場で行われる。
今年は、一昨年のエリザベス女王杯覇者ブレイディヴェーグ、昨年の富士Sを制して重賞ウイナーとなったジュンブロッサム、昨年の本レース勝ち馬サクラトゥジュールら実績馬はじめ、阪神C3着のオフトレイルや、秋華賞2着のボンドガール、京都金杯2着のウォーターリヒトといった4歳馬などが集結。
ここでは過去10年のデータから「配当傾向」を分析して、レース傾向および“儲かる買い方”をジャッジする。
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目次
■2人気以内がわずか1勝
過去10年、1番人気が【1.1.2.6】、2番人気が【0.1.2.7】。合計しても勝率は5.0%と、人気を裏切る結果が続いている。人気馬はほぼ差し馬。府中なら強烈な末脚さえあれば差し込めるイメージはあるものの、GI活躍馬でも馬券外が多数。東京新聞杯が実績馬の始動戦という位置づけだったり、開幕2週目で大外ぶん回しが届かなかったりと、GIとはまた違ったレース質になる側面が影響していそう。
3番人気と4番人気が3勝ずつ挙げており、5番人気が2勝。合わせて【8.3.3.16】勝率26.7%、複勝率46.7%、回収値は単勝205、複勝123。過去10回において毎年必ず1頭は馬券内に好走し、10回中9回において連対を確保している。
よって、単勝の平均配当は982円。1、2番人気が不振なら単勝は握っておくべき。馬連の平均配当は7559円で、万馬券が3回、10~30倍台が5回。馬単は1万4343円で万馬券は4回。豆馬券でも高回収に期待できる。
3連複の平均配当は2万4258円。5番人気以内3頭で決まった年が3回、2頭が馬券内に来た年は5回なので、5番人気以内を中心に組み立てられる点を考慮すれば、3連系の馬券も狙いやすい。3連単の平均配当は16万2264円で、6桁配当が5回も発生。昨年は7→4→8人気の決着で60万4680円の払い戻しとなった。
■前走人気のなかった馬が6勝
当日5番人気以内【9.5.7.29】のうち、前走3番人気以内が【3.3.4.14】勝利率12.5%、複勝率41.7%、回収値が単勝58、複勝72に対して、前走6番人気以下が【6.1.2.10】勝率31.6%、複勝率47.4%、回収値が単勝265、複勝130。前走であまり人気のなかった馬はノーマーク厳禁。オフトレイルやサクラトゥジュール、マテンロウスカイあたりは人気の盲点になりやすいか。
また当日5番人気以内のなかでも、前走GI組【4.3.2.9】のうち、2000m以上のGIに限れば【2.3.1.2】連対率62.5%をマーク。距離が替わることで巻き返しに期待できる。マイルGI組は距離短縮組よりも振るわず【2.0.1.7】の成績だが、前走4角7番手以内だった馬なら【2.0.1.1】と安定感を示す。また3勝クラス組は年齢に関わらず、【4.0.0.2】勝率66.7%、単勝回収値426を記録する。
今年のGI組だと、秋華賞2着のボンドガールは近3走が1800m以上で好走を続け、かつ後方一気の脚が武器。このあたりを考慮すると買いにくい存在になる。マイルGI組では、ジュンブロッサムはゲートが課題、ブレイディヴェーグもマイル戦でのポジショニングにやや不安が残り、位置取り次第なところが大きい。上位人気に推されるかはまだ不透明だが、3勝クラス組のオールナットとゴートゥファーストは検討の余地あり。
6~9番人気は【1.4.2.33】、過去10回中6回で馬券絡み。このうち、ノーザンファーム生産馬が【0.3.1.10】と多くを占める。休み明け2戦目以降の馬に限れば【0.3.1.6】複勝率40.0%。2024年最後の中央競馬で勝利を飾ったゴートゥファーストはこれに該当。また、人気の盲点になりそうなのはジオグリフか。ブリーダーズカップマイルからの臨戦過程は昨年2着のウインカーネリアンと同様。さくねんの安田記念は6着と、GIではないここは十分チャンスがありそう。
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◆著者プロフィール
シャト美(しゃとみ)
馬とお酒をこよなく愛する競馬女子。シャト美の由来は、強さと美しさを兼ね備えた名馬タイキシャトルより。馬券は無駄な買い目を削ぎ落とし、少点数の馬連、馬単、ワイドがメイン。現在はUMAJIN内『競馬サロン』にて予想コラム、『SPREAD』では、シビアに馬券と向き合う「高配当メソッド」を執筆中。