ルカ・ドンチッチとアンソニー・デイビスを軸とした「世紀のトレード」について、ウォリアーズの元GMボブ・マイヤーズ氏が言及。米スポーツ専門局『ESPN』の番組に出演し、マーベリックスがドンチッチを放出した理由について持論を展開した。
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■「臨む場所へ導けるとは思っていない」
25歳の若きスーパースター、ドンチッチがトレード要員となった理由については「コンディションへの懸念」や「契約上の問題」など様々な憶測が飛んだ。
しかし、ウォリアーズに4度のNBAタイトルをもたらし、黄金時代を築いた元敏腕GMボブ・マイヤーズ氏の見解は至ってシンプル。マーベリックスのフロントオフィスが、ドンチッチに対してどれほど信頼を置いていたか、あるいは信頼していなかったか、それが今回のトレードの背景にあると指摘した。
「マーベリックスは、ドンチッチがチームを望む場所へ導けるとは思っていないのです。もちろん、それが正しいとは限りません。ただ、それが今回レイカーズへ送り出した理由です。彼らが正しいとは限りませんが、彼らは私たちよりもドンチッチのことをよく知っています。彼らはよく見て、(今後の契約で必要になる)3億5000万ドルという金額を考えて、そしてこう言ったんです。『彼が我々を優勝に導けるとは思えない』と。これは私の意見ではなく、彼らの考えですよ」と持論を展開した。
■ベテランはAD加えたマブスに軍配
さらに「ニコ・ハリソンGMだけでなく、オーナー陣も同じ意見だったと思います。ジェイソン・キッドHCも。彼はトレードを知らなかったと言われていますが、私は彼も察していたと思います。彼はHCですらね。そして、チームの上層部が互いに顔を見合わせてこう言ったんです。『彼では我々を目的地へ導けないと思う』とね」と推察した。
つまり、同氏の見解としては、大型トレードの背景には「昨年ファイナルに進出したとはいえ、ドンチッチで頂上を目指すことは難しいという判断があった」ということになる。
また、ウォリアーズのベテラン、ドレイモンド・グリーンも今回のトレード劇について、レイカーズとマーベリックスどちらが勝者か問われると、「今日のところはとりあえず、アンソニー・デイビス。ダラスが優勢。私がそう言うのは、ダラスがチームとして成立しているからだ」と、デイビスを手に入れたマーベリックスを推した。
ドンチッチを加えたレイカーズとデイビスを獲得したマーベリックス。躍進するのはどちらか、今後の戦いぶりに注目が集まる。
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