【競馬】「京都記念」ワグネリアンら有力馬追い切りジャッジ&狙える穴馬プラスワン!

今週は実力馬が激突する別定GII・京都記念の有力馬について、中間調整と最終追い切りのジャッジをお届けします。最後には「プラスワン」として調整面から狙える穴馬もご紹介。

このコラムがみなさまの重賞攻略のお役に立てば幸いです。どうぞご参考になさってください。

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■ワグネリアン

【中間調整】前走の宝塚記念が13着大敗。もとから弱さがあったノドの影響が大きかったと判断され、手術に踏み切り今回が7カ月半ぶりの復帰戦となる。昨年12月25日に栗東へ帰り、京都記念に照準を据え時間を掛けて乗り込まれている。当初は坂路で息を整えられ、1月14日からコース追いも開始。復帰戦へ、体と気持ちの両面をしっかり練り上げられている雰囲気だ。24日の坂路追いで終いに仕掛けてレースが近いことを知らせ、27日のコース追いで帰厩後初の併せ馬。ここで素軽く相手を追い詰めたことで、本格的にゴーサインが出たようだ。翌2月4日は武豊騎手を鞍上に迎え、ポリトラックコースで単走。時計の出やすい路盤だが、それでもさすがの脚力を見せつけるように6Fで80秒を切る快時計を馬なりでマークした。

【最終追い切り】1週前のポリトラック追いで速い時計を出せており、最終追いは確認程度の栗東坂路単走。気持ちや心肺機能向上させるというよりは、バランスを調整するのに専念した内容だった。周囲に馬がおらず、完全に自分の走りに集中できたのは好材料。半年以上のブランクを感じさせない活気十分の動き。

【見解】これまでのキャリアで最長の休みが2018年9月(神戸新聞杯)から2019年3月まで約6カ月間。この時の復帰戦大阪杯では勝ち馬アルアインにタイム差なしの3着といきなり好走を果たしている。長い休みを苦にしないタイプではあるが、今回の調整過程は大阪杯時とくらべるとさすがに攻めの充実度で見劣る。復帰戦がGIかGIIかの違いもあるし、手術明けというファクターも考えるとさすがに大阪杯と同じぐらいの仕上がりというのは望み薄か。恥ずかしくない競馬はできるだろうが、まだ良くなる余地は十分に残していそう。

総合評価「B」

■ラヴズオンリーユー

【中間調整】前走は昨年暮れの有馬記念。叩き3戦目でいい雰囲気で臨めたようだが、10着に終わってしまった。それでも内目の荒れた馬場を走らされながら、0秒9差にまとめたあたりは復調ぶりの一端を示したもの。その後リフレッシュ放牧に出され、ダメージからの回復は早かったようで京都記念を目標に1月23日、栗東へ戻っている。24日にさっそく坂路14-14をこなし、28日にはウッドで素軽い動きを披露。疲れはしっかり抜けているようだ。1週前のCW調教には川田騎手が騎乗し、オープン馬タイセイトレイルを圧倒。これでほぼレースへの態勢は出来上がった印象だ。

【最終追い切り】1週前で十分な動きを見せており、今週はCW単走で川田騎手とのコンタクト深めることに主眼を置いた稽古内容。気持ちが乗っており行きたがるような素振りを見せるが、それを鞍上がうまく制御できていた。手綱を緩められたラストではスムーズなハミ受けから、抜群の推進力を披露。

【見解】爪の不安で3歳秋のエリザベス女王杯がぶっつけになったり、昨年春はドバイへのカラ輸送があったりとなにかと順調さを欠いてきた馬だが、昨年の秋に続けて3回使えており今回もひと息だけ入れた中6週。ようやく軌道に乗ってきたようで、中間の攻め過程もそれを物語る。勝ち負けを意識できる状況だろう。

総合評価「A」

■ステイフーリッシュ

【中間調整】昨年秋の京都大賞典(5着)後に指骨の剥離骨折が判明。しかしそこまで重度ではなく、昨年12月上旬の段階でAJCCを復帰戦に見据え、予定通り復帰してきた。その復帰戦では渋太い脚を使って4着。走りには問題なく、余力が十分残っているので次戦は中2週の京都記念にすぐ決定した。間隔が短いので在厩で調整され、中間初の時計だった坂路4F51秒6(一杯)と自己ベストに迫る好時計を出せている。

【最終追い切り】1週前の猛時計が実質の最終追い。今週は控え目に単走で追われ、新たにコンビを組む和田竜騎手が反応を確認する程度だった。終いにやや反応が怪しくはなったものの、まずまずの活気を見せて走り切った。

【見解】復帰戦での好走、中間の追い切りでガツンと負荷を掛けられ猛時計を出せたあたり、骨折の影響はもう考えなくていいだろう。ただし、その1週前追いで負荷を掛けた分素軽くなって欲しいところだったが、最終追いではややズブいところを見せてしまった。久々好走の反動か、1週前がオーバーワークだったのかは判然としないが、いささか気になる動きだった。大なり小なり放牧を挟んだほうが走れる馬で、在厩調整だとこれまであまりいいパフォーマンスを残せていない点もどうか。全幅の信頼までは置きづらい。

総合評価「B」

■プラスワン! ダンビュライト

【中間調整】昨秋、休み明けの2戦目としてステイヤーズSにエントリーしたがフレグモーネのため枠順発表前に取り消し。放牧で立て直されることとなった。幸いそこまで重度ではなかったようで、早い段階で京都記念を復帰戦とすることを決定。牧場で入念に乗り込まれてから1月19日に栗東へ帰厩している。翌20日の坂路15-15の時点で前向きな姿勢を示し、翌21日に松若騎手が騎乗して末をしっかり伸ばされた。脚元問題なしと判断されたようで、以降はジワジワと攻めが強化され目標の一戦に備えている。1週前の坂路併せ馬では走りにくい重馬場とあって手応えは僚馬サンライズノヴァに見劣ったものの、しっかり相手に食らい付いて併入している。このひと追いで闘志にメラッと点火完了。

【最終追い切り】最終追いも松若騎手を背に坂路でサンライズノヴァと併せられたが、この日は手応えの差が逆転。目一杯に追われる相手を尻目に手応えをたっぷり保ったまま差を拡げての先着を果たした。ラチ沿いを我関せずとばかり集中して走れており、精神的にはかなりいい雰囲気にあるようだ。

【見解】稽古駆けする馬だし、調教で速いタイムを出す傾向のある厩舎なので速い時計を鵜呑みにできない部分もあるが、帰厩後の順調さは間違いなく特筆できるレベル。鞍上との意思疎通もバッチリだし、なにより体調がすこぶる良さそう。オープンに上がってからは阪神で勝ち負けできておらず“鬼門”と言いたくなる舞台だが、この気配ならと思わせるものがある。

総合評価「S」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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