【プロ野球2021プレビュー】日本ハム、指揮官節目の年に“未来”への布石を打つ 若き大砲候補は覚醒なるか

主砲としてチームを牽引する中田翔(2019年3月17日) (C)Getty Images

自らの球団最長を更新する就任10年目のシーズンを迎える日本ハム栗山英樹監督。1年目からチームを優勝に導くなど、過去にリーグ優勝2回、日本一1回を記録した指揮官に対し、2年連続5位の成績にオフには進退を問う声もあった中で挑む今シーズン。エースのメジャー移籍など厳しい状況は続くが、不退転の決意で10年目の集大成を目指す。

2020年のパ・リーグ順位

■エース流出の先発陣に新戦力を補強

日本ハムの主な新戦力

投手陣では、昨季チームで唯一の規定投球回数到達者だった有原航平がポスティングでテキサス・レンジャーズに移籍した代わりにメジャー通算13勝の左腕・アーリンを獲得し、昨秋のドラフトでは最速155キロで侍ジャパン大学代表にも選出された即戦力右腕の伊藤大海(苫小牧駒澤大)を1位指名した。

アーリンは制球力が光る技巧派、伊藤はパワータイプの本格派で、いずれも先発、リリーフどちらでも期待できるが、チーム状況を考えると先発での起用が有力となっている。

野手は2018年にデトロイト・タイガースで14本塁打をマークしたR・ロドリゲスを獲得。内外野どちらも守れる万能選手で、オフにはラッパーとしても活動する異色選手で話題性もあるが、新外国人選手はコロナ禍で来日が遅れている点が気がかり。

ドラフト入団組では、“サニブラウンに勝った男”として驚異の脚力を持つ五十幡亮汰(中央大)、強肩強打の即戦力捕手と評判の古川裕大(上武大)、6位指名ながら社会人で若獅子賞を受賞した実績を持つ今川優馬(JFE東日本)らが1年目からチャンスを伺っている。

■熾烈な先発争い、人材豊富なリリーフ陣

日本ハムの主な投手の昨季成績

昨年は16年ぶりとなるチーム防御率4点台と不振だった投手陣。有原の抜けた先発陣は、昨季ともに8勝を挙げた上沢直之バーヘイゲン、同7勝の杉浦稔大のローテ入りが有力だが、残りの枠を新戦力2人と河野竜生加藤貴之上原健太の左腕トリオやプロ3年目を迎える甲子園の星・吉田輝星などが争う。

リリーフ陣は、宮西尚生秋吉亮と実績十分の左右の両輪いずれかがクローザーを務める可能性が高く、中継ぎには昨季フル回転した玉井大翔堀瑞輝、プロ2年目で30試合に登板した福田俊、経験豊富な井口和朋公文克彦など、左右に人材が揃う。金子弌大村田透のベテラン2人はリリーフだけでなく、チーム状況次第では先発も任せられる。

特に村田はオフに一度自由契約になりながら再契約に至った経緯もあり、注目される。そして戦力云々という以外で注目されるのが、プロ11年目を迎える斎藤佑樹だ。昨季は初の1軍未登板に終わり、選手生命をかけたシーズンとなる。

■覚醒が期待される左右の若き大砲候補

日本ハムの主な野手の昨季成績

打撃陣では、西川遥輝がポスティングによるメジャー移籍を断念。昨季チーム最多安打&最多盗塁のリードオフマンの残留で大きな戦力ダウンは免れた。首位打者争い常連の近藤健介、自身3度目の打点王に輝いた中田翔、パ・リーグ移籍で覚醒した大田泰示の中軸は強力で、昨季のチーム打率.249はリーグ2位タイと、上位チームとも互角に戦える戦力はある。

問題はリーグ最少の本塁打数(89本塁打)と長打力不足が顕著となっているが、ここで期待されるのが清宮幸太郎野村祐希の若き左右の大砲候補だ。ともに甲子園を沸かせた主軸候補で、清宮が一塁、野村が三塁に定着できれば、夢のある打線となる。

二塁手は、昨季はプロ8年目の渡邉諒が2年連続で規定打席に到達してレギュラーの座を固めた。注目されるのが正遊撃手争い。実績のある中島卓也が一歩リードしているが、昨季52試合に出場した平沼翔太の成長も著しく、一気に定位置奪取の期待もかかる。リーグ1位の守備率.990を誇る外野陣を擁しながら、リーグワーストのチーム失策数75を記録したのは内野陣の不安定さが要因で、若手有望株には守備力のアップも必須となる。

球団は北海道の新たなシンボルとなる“新球場・ボールパーク建設計画”を推し進め、2023年3月に新球場を開業予定。華々しいオープンを迎え、新たな時代の扉を開けるためにも、「それまでの2年」をどう過ごすかは非常に重要。少なくとも、明るい未来を予感させる戦いを繰り広げなければならない。

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記事提供:ベースボール・タイムズ
データ提供:野球DB

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