■女子野球の現在地と甲子園への思い

YouTubeやSNSなど、時代に沿った手法で野球の醍醐味を発信するという、新たな活躍の場を手にした笹川さんだが、自身を形成した「女子野球」への思いも人一倍強い。まだまだ男子と比べると同じ環境とは言い難いが、それでも徐々に状況は変わってきているとも感じている。
「外から見てわかったことですが、女子野球の発展のために動いてくださっている方々がかなり多いんだなと気づきました。NPBの球団が女子チームを設立したり、クラブチームの数自体も増えてきているので、そういったところで女子野球を続けさせてもらえる環境が増えてきていることは感じています」
環境の整備同様に重要な要素として、笹川さんは女子選手にとっての目標となる大舞台も、将来的には必要と語る。男子に比べると観客がいるなかでのプレーは女子野球にとってレアケースだという実体験も踏まえながら、野球人ならば誰もが憧れる聖地、甲子園への思いも滲ませた。
「(女子選手も甲子園に対して)かなり憧れはあると思います。どれだけ男子球児が羨ましかったことか……(笑)あの場所で、あの観客と、テレビ放送もあって……そういった環境でプレーできることは幸せだと思います。
まだ女子の高校野球は全国各地にチームがあるという状況ではないので、各地方などで選抜大会などが行われてからあの聖地でプレーできるくらいの状況になれば、(女子野球の大会も)甲子園で開催してほしいなと思います」
■究極の目標は「満員のスタジアムで……」
女子野球の醍醐味を伝えていくため、今後も様々なフィールドで活動していく予定だという笹川さん。現在は大阪のクラブチームでのプレーなども行っているが、2月20日には自身のYouTubeチャンネルも開設。SNSでの投稿とあわせて、よりダイレクトに野球の魅力や自身のメッセージを多くの人へ向けて発信していくことになる。
自身の豊富な経験や確かな野球の実力、そして時代に適合した新しい手法で「野球×女子」というコンテンツに向き合う笹川さんだが、そんな彼女が胸に秘める目標とは何なのか。
「究極の目標として、満員のスタジアムで投げたい、というのはありますね。女子野球の発展に携わっていきながら、プロでも草野球でもクラブチームでも、やはり満員の球場でプレーしてみたい」
目を輝かせながらそう語った彼女だが、多くの人々を魅了する最大の理由は、この純粋無垢な野球への愛情を持ち続けているからなのかもしれない。
取材/文・SPREAD編集部
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