【プロ野球】巨人低迷の象徴は誰だ… 大誤算だった昨オフの補強と主軸打者の不振

今季の巨人はレギュラーシーズンを3位で終えた。クライマックスシリーズ(CS)では下克上を狙うが、最大15あった貯金を吐き出し61勝62敗20分けの借金1という成績なだけに、一抹の不安も抱えている。

シーズン苦戦の要因のひとつとして挙げられるのが、新戦力や中心打者の離脱と不調だ。昨年オフにはFA補強やMLBでの実績も十分な助っ人を迎え入れたが、額面通りの活躍とはいかなかった。ここでは今季苦しんだ主な新加入選手や主軸打者の現在地を振り返っていきたい。

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■期待の助っ人はまさかの早期退団

井納翔一投手(DeNAからFA移籍)
今季成績:5登板0勝1敗、防御率14.40

DeNA時代はムラッ気がありながらも先発・リリーフの両方を経験していた右腕なだけに、新天地でも活躍のチャンスは大いにあったはずだが、完全に期待を裏切るかたちとなった。初登板で2回持たずKOされると即2軍落ち。5月に再昇格するも安定感に欠き、10月の再々昇格時では登板機会すら与えられなかった。キャリアワーストのシーズンとなり、来季の定位置確保には相当のアピールが求められそうだ。

梶谷隆幸外野手(DeNAからFA移籍)
今季成績:61試合、打率.282、4本塁打、23打点、11盗塁

井納とともにDeNAから移籍するも、年間を通じて故障に苦しんだ。5月23日時点では打率.305、4本塁打、10盗塁と及第点の成績であったが、左太ももの違和感で登録抹消。復帰後も阪神戦で死球を受けて骨折するなど、6月以降の出場は15試合のみでCSでの復帰も絶望的。後半戦では松原聖弥が存在感を放っただけに、来季は新天地2年目で早くも正念場となる。

エリック・テームズ外野手(新外国人)
今季成績:1試合、打率.000、0本塁打、0打点

MLBで96本塁打、KBOで124本塁打という実績を引っさげて入団するも、わずか1試合で退団。2軍での調整時には22打数11安打と格の違いを見せつけ、4月27日に1軍昇格するも、デビュー戦の守備で右アキレス腱を断裂しシーズンを終えた。これまで主に一塁手としてのプレーがメインであり外野守備を不安視する声もあったが、巨人首脳陣としてもこの離脱はさすがに予想外の展開だったはず。

ジャスティン・スモーク内野手(新外国人)
今季成績:34試合、打率.272、7本塁打、14打点

選球眼も兼ね備えた両打ちスラッガーという前評判通り、主に「5番・一塁」に定着していたが、交流戦明けの6月17日に退団発表。コロナ禍で家族の来日が叶わず、日本を離れるという決断を下した。スモークが本塁打を放った試合ではチームは無敗、打撃面でもNPBにアジャストする気配を漂わせていただけにチームにとっては痛手になった。

■調子の波が激しい丸佳浩…中田翔加入も効果はイマイチ

丸佳浩外野手
今季成績:118試合、打率.265、23本塁打、55打点

巨人3年目を迎えたが、数字以上に不安定さが目立つ悔しい一年となった。夏場7月と8月の月間打率はともに1割台。また、巨人移籍後は出塁率が年々低下(.388→.375→.365)しているのも気になる。それでも、シーズンラスト4試合では打率.615、3本塁打と猛チャージを見せており、CSでもこの勢いを持続できるか。

大城卓三捕手
今季成績:125試合、打率.231、11本塁打、37打点

プロ入り以来、大城にとって最大のセールスポイントは「打てる捕手」という点であったが、今季打率やOPSはキャリアワースト。9月以降は本塁打も出ず、得点圏打率も.233ともの足りない。CSは短期決戦なだけに、小林誠司や岸田行倫も含めた捕手起用の妙が重要となりそう。

中田翔内野手
今季成績:34試合、打率.154、3本塁打、7打点
※巨人移籍後の成績

紆余曲折を経て電撃加入した中田。様々な波紋を呼んだ無償トレードでの獲得は、何とかチームのカンフル剤にという原辰徳監督の思惑もあったはず。しかし“劇薬”としての効果は薄く、9月から10月にかけてのチーム失速の遠因になってしまった感すらある。

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文・SPREAD編集部


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