横浜DeNAベイスターズの後藤武敏選手が、9月22日の本拠地最終戦で現役最後の打席に立つ。
後藤選手は、横浜高校時代に同級生の松坂大輔投手らと甲子園春夏連覇を達成したメンバーのひとり。法政大を経て、2002年のプロ野球ドラフト会議で松坂投手と同じ西武ライオンズに入団した。
2011年に交換トレードでDeNAに移籍してからは、右の代打として勝負所で起用されることが多かった。
豪快なバッティングだけではなく、温和な性格でも慕われた後藤選手。17日に行われた西武との二軍戦では、古巣のチームメイトたちから胴上げされ目頭を熱くした。
横浜高の同級生・小池正晃の引退試合で見せた涙
後藤選手の人柄を知るエピソードとして有名なのが、2013年に行われた小池正晃コーチの引退試合だ。
横浜高校の同級生で春夏連覇時のチームメイトでもあった小池コーチの引退に、後藤選手はベンチで目を潤ませた。この試合で小池コーチが1試合2ホーマーの活躍を見せると、ふたりは大粒の涙を流しながら抱擁。
感動的な姿が目に焼きついているファンは、後藤選手も引退試合でホームランをと期待する。
後藤(ゴメス)は小池の引退試合で泣いてたのが印象的。
小池はその引退試合でホームラン打ってたけど、ゴメスも打つかなぁ。— シロ (@squeeze_0) 2018年9月14日
ゴメスには小池みたいに引退試合でホームランを打ってほしい
— たぬき ベイスターズ (@PakuBays) 2018年9月14日
ゴメス引退かー…
小池の時みたいに引退試合でホームラン打ったれ!お疲れ様!— こじま@9/28東京ドーム (@koji_fighters_9) 2018年9月10日
“松坂世代”として活躍できたのは幸せ
松坂投手と同学年の、いわゆる“松坂世代”と呼ばれた選手のうち、今季は後藤選手のほかに村田修一選手(栃木ゴールデンブレーブス)、杉内俊哉選手(巨人)も引退を発表した。
多くのプロ野球選手を輩出し、プロ野球界を盛り上げた“松坂世代”という呼称には、選手それぞれ様々な思いがある。なかには「松坂ありきの呼び名」と嫌う選手もいたが、後藤選手は「松坂世代として活躍できたことは幸せだった」と話す。
「横浜高校時代にチームメイトだった松坂選手とは、高校の時に1回真剣勝負をして、その時はまっすぐと公言されての勝負だったのに、1球もバットにかすらなかったので、できることならばもう一度対戦したいです。」
「“松坂世代”というのは野球ファンに限らず、世間の方にも影響力があるので、その世代として活躍できたのは幸せでした」と同期の絆に触れ、世代についてのコメントを締めくくった。
後藤選手は、横浜スタジアムで受ける大声援が「僕の背中を押してくれた」とファンに感謝し、プロ野球生活最後の打席に向かう。
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