浦和レッズの長澤和輝選手が10月30日にツイッターを更新して、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科への入学を報告した。
現役Jリーガーとしてプレーを続けながら、同時に大学院で学ぶ道も選んだ長澤選手。二足のわらじに「常に挑戦と経験。レベルアップしていきます」と今後を楽しみにしているようだ。
長澤選手の決断に対して、ファンからも「素晴らしい挑戦」「これもまた一つのロールモデルになりそうだ」などと後押しするコメントが寄せられている。
スポーツ選手と学業の両立。まだ日本では数少ない例だが、今後こうした動きも増えていって欲しいと期待する声が多い。
選手の学習意欲を支援する米国の取り組み
日本ではアマチュアからプロへ進む道は一方通行になっていることが多く、プロ入りすると決めたら競技に一意専心することが尊ばれる風潮は根強い。プロ野球ドラフト会議前に高校生の去就に注目が集まる一因でもある。
高卒で即プロ入りするのか、セカンドキャリアのことも考え大学で学びながら4年かけて力を蓄えるのかといった人生の大きな決断を、毎年多くの選手が10代のうちに迫られる。
だが、その二択が人生の大きな分岐点とされるのは、「現役中でもオフシーズンを利用して学ぶ」や「引退後に大学へ進学する」選択肢が、日本社会のなかで十分に受け入れられてない、まだ浸透しきってないことが原因のひとつにある。
ここで少しアメリカの例を見てみよう。
メジャーリーグでは、リーグ全体で選手の就学やセカンドキャリアを考えている。
たとえば、高卒選手や大学卒業前の選手をドラフトで早期指名した際に、彼らが引退後に大学への進学あるいは復学を希望した場合は、球団が授業料を負担して支援する制度がある。
金額は入団時の契約で取り決め、この制度を利用して現役中もオフシーズンの通学が可能だ。
メジャーリーグのような制度があれば、少しは選手たちも進路やセカンドキャリアの悩みが軽減するかもしれない。
学習意欲がある選手の熱意をサポートする取り組み、そして学びたい人は何歳からでも学べる空気が日本でも広まることを期待したい。
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