【Bリーグ】宇都宮ブレックス元ヘッドコーチ安齋竜三が、越谷アルファーズで目指す未来

 

【Bリーグ】宇都宮ブレックス元ヘッドコーチ安齋竜三が、越谷アルファーズで目指す未来
試合中にもアドバイスを送る安齋竜三 写真提供:越谷アルファーズ

■優勝を成し遂げたもの同士の理解

菊地の前所属チームはアルバルク東京。当たり前のことを常にやり続ける。やらないと指摘される環境にいた。菊地は「やり続けることができれば、競った状況でも、オフェンスの機会、いいディフェンス、リバウンドに繋がる。なんとなくプレーしてはズルズルと負けてしまうこともあり、急にやろうとしてもできない」という。菊地は、練習からその姿勢を示してくれている。安斎はそれを「厳しい時でも声をかけたことを率先してやってくれる」と評価する。優勝を成し遂げたもの同士、勝つために、目標を達成するために必要なこと、犠牲にすべきこと、様々理解している。安齋にとっても菊地は頼もしい存在なのだ。

最初に比べれば「いいチームになってきている。個々の意識も高くなっている。だが、成績はある程度残っているが、負けておかしくない試合もあった。やることをしっかりやれているから勝ちゲームになっている。これを続けていけるかが鍵になる」と名指揮官は指摘しつつ、「1回負けて崩れてしまうこともある。それを避けたい」と常に危機感も持ち合わせる。

12月8日現在、各チーム19試合を終え、16勝3敗。越谷はB2首位を走っている。しかし、「勝ってきたチームにいた人間は、決して今の成績には何も感じていない」。

チームを強化すると同時に、クラブの運営面でも課題に取り組む。「お客様にもっと観戦に来てもらえるように」、少しでも貢献できればと自身のSNSも活性化させた。

宇都宮のホーム、ブレックスアリーナは特有な空間。チームを後押しするファンの声援は相手チームが恐れるほどだ。「震えるほどの歓声だった。チャンピオンシップなどは凄まじい。指揮をとっていることは幸せなことだなと思った。応援されるなら応えなければ」と常に感じていた。

現在も声を出しての応援は制限されている。だが、越谷でも作り上げたいもの、目指すものは見えている。そのために「まずは認知してもらうこと、試合に足を運んでもらうこと。開幕戦は3000人を越える観客が詰めかけてくれた。これが日常になるように」と挑戦は始まったばかりだ。

■ラーメンの投稿ばかり?

ヘッドコーチはやらないと決めていても、同じような立場でバスケットボールと向き合っている。しかしこの先の「将来展望はまだ見えていない」そうだ。

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まずは越谷をB1へ昇格させることが使命。最近、サッカー日本代表の活躍が大きく話題になった、FIFAワールドカップ2022も熱心に観戦した。他のスポーツも様々チェックする。画面に映し出されると「コーチの身振り手振りや表情に注目する」といい、指導者のドキュメンタリー番組などを興味深く見るそうだ。おそらく近い将来、またヘッドコーチという肩書きでファンを沸かせ、日本バスケットボールに貢献するのだろうと思う。
 
越谷の次なる対戦にも注目したい。10日、11日にはアウェー、長崎に乗り込み、今シーズンB3リーグから昇格してきた長崎ヴェルカとの対戦が待っている。長崎には、以前宇都宮に所属していたジェフ・ギブスやLJ・ピークが在籍している。「対戦は楽しみ。B2リーグからもBリーグを押し上げ、盛り上げて行けたら」と語ってくれた。
 
インタビューの終わり、「試合会場へぜひ足を運んで欲しい。SNSも頑張るので。ラーメンの投稿ばかりだけど」などと時折ユーモアたっぷりに話す。試合では険しい安齋の姿をよく見てきたが、そう水を向けると「ファンのみなさんが怒ったところが見たいと言うから(笑)」と最後までちゃめっ気ある一面を見せてくれた。

バスケットボールに愚直に真摯に向き合い続けている。そんな安齋が、新たな仲間とどんなチームを作り上げるのか。そして、B1昇格を果たすことができるのか、ぜひ期待したい。

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■著者プロフィール

木村英里(きむら・えり)
●フリーアナウンサー、バスケットボール専門のWEBマガジン『balltrip MAGAZINE』副編集長

テレビ静岡・WOWOWを経てフリーアナウンサーに。現在は、ラジオDJ、司会、ナレーション、ライターとしても活動中。WOWOWアナウンサー時代、2014年には錦織圭選手全米オープン準優勝を現地から生中継。他NBA、リーガエスパニョーラ、EURO2012、全英オープンテニス、全米オープンテニスなどを担当。

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