大坂なおみも受賞、2023年のローレウス・ワールドスポーツアワード候補者発表 メッシ、アルゼンチン代表など最有力か

 

大坂なおみも受賞、2023年のローレウス・ワールドスポーツアワード候補者発表 メッシ、アルゼンチン代表など最有力か
サッカーのアルゼンチン代表 (C) Getty Images

ローレウス・ワールドスポーツアカデミーは20日、2023年ローレウス・ワールドスポーツアワードの候補者を発表した。

今年度、世界でもっとも秀でたスポーツアワード授賞式では過去12カ月間、スポーツファンを湧かせたアスリートのみならず、当該スポーツの史上最高の選手であると、引退後も称えられるレジェンドも表彰の対象となる。

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■メッシ、ムバッペ、ナダルなど…

ローレウスの7つの部門において、それぞれ5人の候補者がリストアップ。また、インスピレーションを与えるプロジェクト6つがローレウス・スポーツ・フォー・グッド・アワードのショートリストに挙がった。 一つの部門を除き、候補者の選定を行ったのは1400以上のメンバーを擁するローレウス・グローバルメディアノミネーションパネル。ローレウス・ワールドスポーツパーソン障碍者アワード候補のみ、国際パラリンピック委員会専門家パネルによって選出される。これらのアワードを唯一のものにしているのは受賞者選考の最終ステージ、71人のローレウス・ワールドスポーツアカデミーメンバーによる投票。オリンピックメダリスト、世界記録更新選手、自身のプレーするスポーツを再定義したアスリートらが、スポーツの偉大な業績を評価する突極の審査員となっている。

2021年には、大坂なおみが受賞した実績がある。

ローレウス年間最優秀スポーツマンアワード候補者は2022年、そのスポーツの頂点を極めている。

リオネル・メッシはアルゼンチン代表を牽引、これまで彼に手が届かなかったワールドカップ優勝を達成。その決勝でハットトリックを挙げたキリアン・エムバペはワールドカップ得点王となり、ゴールデンブーツを獲得。ラファエル・ナダルは全豪オープン、全仏オープンに優勝し、グランドスラム大会男子の単独最多記録となる通算22勝と、2022年を終えた。マックス・フェルスタッペンはF1ワールドチャンピン防衛を果たし、メッシ、ナダルと並ぶ過去のアワード受賞者の一人として2023年ショートリスト入り。モンド・デュプランティスは3度に渡り棒高跳びの世界新記録を更新し、屋内と屋外でワールドタイトルを獲得した。ステファン・カリーはゴールデンステート・ウォリアーズをここ8年間で4度目のNBA優勝に導いている。

■イガ・シフィオンテクが最有力か

ローレウス年間最優秀スポーツウーマンアワードは、オレゴン州ユージーンで開催された世界陸上競技選手権で輝いた2人のアスリートがノミネート。

シェリー=アン・フレーザー=プライスは100m走で5度目の優勝。シドニー・マクラフリン=レヴロンは400mハードルで世界新を出し、オリンピック金メダルに続く、世界タイトルを獲得した。ブダペストで行われた世界水泳選手権ではケイティ・レデッキーが金メダル4個を手に入れ、女子水泳選手歴代最多となる金メダル22回を記録している。FCバルセロナのスペインリーグにおける完璧なシーズンをリードしたアレクシア・プテジャスは2度目のバロンドールを受賞。ミカエラ・シフリンはアルペンスキー・ワールドカップで総合優勝を再び果たした。イガ・シフィオンテクは2022年、全仏オープンと全米オープンで優勝し、誰もが認める女子テニスランキング1位。

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ローレウス年間最優秀ワールドブレークスルーアワードには新星級のタレントを持つ2人のテニス選手がノミネート。

男子テニスの新時代を予感させるカルロス・アルカラスは全米オープンに優勝し、史上最年少のテニス世界ランキング1位として昨年を終えた。女子テニスではエレーナ・リバキナがウィンブルドンで自身初のグランドスラムタイトルを獲得。マスターズで優勝したスコッティ・シェフラーは全米オープンでも2位タイとなり、ゴルフ世界ランキング1位に。ワールドカップで準決勝進出を果たし、世界を魅了したモロッコ代表男子サッカーチームも候補に。男子フィギュアスケートのネイサン・チェンは世界タイトルのコレクションにオリンピック金メダルを追加。世界陸上競技選手権で金メダルを獲った初のナイジェリア人となったトビ・アムサンは100mハードルで世界新を記録した。

■本命はアルゼンチン代表

ローレウス年間最優秀ワールドチームの候補には複数回受賞のチームとその分野でのパイオニアが挙がった。

アルゼンチン代表男子サッカーチームがワールドカップ優勝に輝くのは3度目。リオネル・メッシがリードする世代にとっては初めての戴冠だ。どこより多くのチャンピオンズリーグタイトルを持っているレアル・マドリードは14回目の優勝を果たし、ラ・リーガとの2冠を達成。ゴールデンステート・ウォリアーズはここ8年間で4回目のNBA制覇。レッドブルF1チームはマックス・フェルスタッペンにより勝利に導かれ、コントラクターズ・チャンピオンシップを獲得。8年間君臨したメルセデスから王座を奪った。フランス代表男子ラグビーチームは2020年のグランドスラム以来、シックス・ネイションズ・チャンピオンシップ優勝から遠ざかっていたが、その偉業をリピート。見事に王者として復活した。そして母国開催の大会でヨーロッパに君臨するという誓いを果たしたイングランド代表女子サッカーチームも挙がった。。

ローレウス・スポーツ・フォー・グッド・アワードは、ローレウス・ワールドスポーツアカデミーの意見に基づき、スポーツを通じて子供や若者の生活を変革するのに多大な貢献をした個人や団体を表彰するもの。今年の候補リストには、War Child、Save the Children、UNICEF オランダが開発した運動ベースの心理社会的支援介入が含まれ、身体活動を使用して戦争や紛争の影響を受けた子供たちのストレスを軽減しています。 (TeamUp)、ボクシングにより、ケニアの若い女性をステレオタイプの打破に導き、力を与えるプログラム(Boxgirls)、チェンナイのホームレスたちに教育と向上心を与えるサッカープロジェクト(Slum Soccer)、南アフリカの障碍者たちをスポーツに取り込むというミッションを遂行するプログラム(Made For More)、アクションスポーツを通じて、孤児や移民の子供たちが新しいコミュニティに溶け込むことを助けるドイツのプロジェクト(High Five)が候補として挙がった。

■引退した国枝慎吾は候補から漏れる

見事、復活を果たしたタイガー・ウッズ (C) Getty Images

2年連続年間グランドスラムを達成し、車いすテニスのニュースタンダードを築いたディーデ・デ・グロートはローレウス年間最優秀ワールドスポーツパーソン障碍者アワードでノミネートされた。母国スイスでの世界パラ陸上競技選手権でT53クラスの100m、200m、400m、800m走の世界新を出し、その後、マラソンに転向。そのデビュー大会となったベルリン、そしてロンドンでも優勝したカテリーヌ・デブルナーもインスピレーションを与える、この部門に加わったことになる。2年以上、競泳から遠ざかっていたキャメロン・レスリーは世界パラ水泳選手権のS4クラス100m自由形で金メダルを獲得。彼女はホイールブラックとして、車いすラグビーでもプレーしている。中国での冬季パラリンピックではデクラン・ファーマーがアメリカを牽引。パラアイスホッケーで3大会連続金メダルを獲得し、自身は大会最多得点者となった。パラアルペンスキーのイェスペル・サルトビク・ペデルセンは金メダルを4個手に入れ、マルチスポーツの逸材、オクサナ・マスターズはパラバイアスロンで2度の優勝を遂げて、自身のレジェンドに新たな章を付け加えた。引退を発表した国枝慎吾が、候補から漏れたのは、日本人としては驚きだ。

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ローレウス年間最優秀ワールドアクションスポーツパーソンアワード候補 には3人のサーファーがピックアップされた。初のワールドチャンピオンとなったブラジルのフィリペ・トレド、これが8度目のワールド・チャンピオンシップ優勝となる、前回の同アワード受賞者ステファニー・ギルモア、そしてビッグウェーブのスペシャリスト、その大胆なサーフ種目でスリルを与え続けるジュスティーヌ・デュポン。アイリーン・グーは北京冬季オリンピックのフリースタイルスキーでビッグエアとハーフパイプ、2つの種目で金メダルを獲得した。スノーボーダーのクロエ・キムはまだティーンエイジャーだった2018年に続き、ハーフパイプで優勝。まだ14才にしかならないライッサ・レアウは夏のX Gamesと世界選手権でスケートボードのストリート部門金メダルを手に入れた。

ローレウス年間最優秀カムバック候補者は、スポーツがメダルによる評価だけではない点を示している。片脚が潰れた自動車事故から14カ月を経たタイガー・ウッズがオーガスタに帰って来たという事実は彼のメジャー優勝に負けない偉業だろう。負傷により、2シーズンを丸々棒に振ったクレイ・トンプソンは復帰後、ゴールデンステート・ウォリアーズで自身4度目となるNBA優勝を遂げた。世界陸上競技選手権では1500m走決勝でジェイク・ワイトマンがヤコブ・インゲブリクトセンを破ったこと以外、大番狂わせはなかった。2位となった21才のノルウェイ人、トラックのスーパースターはその数日後、5000m走で金メダルを獲得している。不可能と思われたポジションから初のMotoGPタイトルを手にしたのはフランチェスコ・バニャイアだ。ミッドシーズンには91ポイント差をつけられながら、そこから巻き返した。アネミック・ファン・フルーテンはツール・ド・フランス・フェムで病気とも戦った。レース後に倒れ込んだ日もあったが、勝利を掴むまで順位を上げ続けた。デンマーク代表のEuro 2020の試合で心停止を起こし、ピッチに倒れ込んだクリスティアン・エリクセンは2022年2月、プレミアリーグの試合で復帰を遂げている。

しかし、2シーズン野球界に驚愕をもたらし続ける大谷翔平が、候補にも挙がらないとは、日本人としては合点がいかない気分だ。

アワード受賞者は、ローレウス・ワールドスポーツアカデミーの裁量により今春、ローレウス・ワールドスポーツアワードの席で発表される。

◆2023年ローレウス・ワールドスポーツアワード候補者一覧

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文●SPREAD編集部