■公約通りの完璧な戦いを見せた阿部麗也
今回の興行は、そのほかにも見応えのある試合が多かった。「SPREAD」の独占インタビューに応えた阿部麗也(KG大和)は、見事なアウトボクシングでキコ・マルチネス(スペイン)を完封した。出鼻に強い左ストレートを当てる、公約通りの完璧な戦い方だった。これで次戦はIBF世界フェザー級タイトルマッチとなる。ぜひ、頂点に立って欲しい。
WBOアジアパシフィック ウェルター級王者の佐々木尽(八王子中屋)は、実力者の小原佳太(三迫)を豪快なパンチで失神させた。またもダウンを喫するなど、甘さはあるが一発KOの魅力は十分に証明した。リング上ではエロール・スペンスやテレンス・クロフォードの名前を挙げて世界挑戦をアピール。世界に羽ばたくか…。
井上拓真(大橋)はリボリオ・ソリス(ベネズエラ)との消耗戦を制し、WBA世界バンタム級のタイトルを獲得した。客席からはポイントがせっているように見えたが、ジャッジカードは意外な大差がついていた。兄が手放した4団体のタイトルを集めると宣言したが、そう簡単ではないだろう。
メインイベントの寺地拳四朗(BMB)はアンソニー・オラスクアガ(アメリカ)を9ラウンドTKOで退けた。8ラウンドには挑戦者の勇気ある反撃に劣勢に立たされる場面もあったが、最後は打ち合いに応じ倒し切った。これで3戦連続で内容のいいKO勝ちとなった。次の試合も楽しみだ。
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◆「最後は気持ちの戦い」寺地拳四朗、9回TKOで挑戦者との激闘を制す 3団体統一は流れるも「またひとつ強くなった」
著者プロフィール
牧野森太郎●フリーライター
ライフスタイル誌、アウトドア誌の編集長を経て、執筆活動を続ける。キャンピングカーでアメリカの国立公園を訪ねるのがライフワーク。著書に「アメリカ国立公園 絶景・大自然の旅」「森の聖人 ソローとミューアの言葉 自分自身を生きるには」(ともに産業編集センター)がある。デルタ航空機内誌「sky」に掲載された「カリフォルニア・ロングトレイル」が、2020年「カリフォルニア・メディア・アンバサダー大賞 スポーツ部門」の最優秀賞を受賞。










