■「信じる」気持ちでパリ五輪に王手
渡邊も会見の中で触れていたが、試合を通して日本がリードした時間帯は、たったの4分24秒だけだった。
そして渡邊は、「本当にしんどい試合だったが、コーチがずっと『信じる』という言葉を僕たちに言ってくれていた。それを本気で口に出すことで、言葉から力を得ている。口先だけではなく、表現できている。そしてお客さんたちが僕たちを信じて応援してくれたことが何よりも大きかった」と試合後に振り返っていた。
ホーバスHCも歓声について、「ファンも素晴らしかった。その声援がなければ勝ちはなかった。信じられない声援だった」とコメントしていた。
フィンランド戦に勝利したこと、そして敗れはしたもののオーストラリア戦で確かな手応えを得たことは、短いW杯期間の中で間違いなく日本代表を成長させ、自信を植え付けた。
日本を進化させ続ける指揮官は、「我々はまだ学び中で、試合中にさらによくなっている。こうした経験はメンバーにとってかけがえのないものだ。日本のバスケにとって素晴らしい勝利だった」と語っていた。
日本バスケ界への貢献は計り知れない。そして何よりも自国開催でよかったと感じる。試合を見ていた観客が興奮気味に感想を語った。
「日本が強くなっていることがわかるし、負けていても追いついて勝てるんじゃないかと思えた。みんなが活躍しているし、気迫あふれるプレーに興奮しっぱなし。声が枯れた。Bリーグからバスケ観戦が好きになった。日本戦を観に来られてよかった」。
現在、日本の戦績は2勝2敗。勝ち越しで大会を終える可能性がある。そして今大会に出場しているアジア6カ国の中で暫定1位を死守し、来年開催されるパリ五輪への出場権獲得へ向けてもいよいよ王手。W杯最終戦、2日に行われるカーボベルデ戦にも勝利し、アジア最速で五輪への切符を手にしたい。
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■著者プロフィール
木村英里(きむら・えり)
●フリーアナウンサー、バスケットボール専門のWEBマガジン『balltrip MAGAZINE』副編集長
テレビ静岡・WOWOWを経てフリーアナウンサーに。現在は、ラジオDJ、司会、ナレーション、ライターとしても活動中。WOWOWアナウンサー時代、2014年には錦織圭選手全米オープン準優勝を現地から生中継。他NBA、リーガエスパニョーラ、EURO2012、全英オープンテニス、全米オープンテニスなどを担当。










