2月4日は東京競馬場で今後のマイルGIに繋がる東京新聞杯(GIII、芝1600m)が開催されます。
今回は2003年の中山開催を除き、2000年以降の過去データを基に、気になる騎手データを見ていきましょう。
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目次
■岩田康誠騎手に一発の可能性
今年の東京新聞杯に騎乗する騎手の中で、集計期間内に騎乗経験があるのは13騎手。各騎手のデータは次の通りです。
過去の騎乗数が3鞍以上ある騎手を中心に見ていくと、突出した成績を残す騎手は不在。今回は連対率と複勝率を重視し注目できる騎手を取り上げています。
まず取り上げるのが連対率30.0%、複勝率60.0%の岩田康誠騎手です。
過去の3着以内を見ていくと、2009年のスマイルジャック(9番人気3着)、13年のクラレント(2番人気1着)、16年のエキストラエンド(6番人気2着)、20年のシャドウディーヴァ(6番人気2着)、21年のシャドウディーヴァ(3番人気3着)などのように人気以上の着順に導くことが多い騎手ですね。
一方で2008年のエイシンデピュティ(2番人気7着)、12年のサダムパテック(3番人気13着)と人気馬で敗れたケースも見られますが、好走機会の方が多いことから上記2頭の結果は目を瞑りましょう。
注目ファクターは「騎乗馬の年齢」で4歳馬または5歳馬に騎乗時は人気不問で【1.1.3.1】連対率33.3%、複勝率83.3%。
今年の東京新聞杯で同騎手が騎乗予定なのが前日16時時点8番人気のホウオウビスケッツ(牡4、美浦・奥村武厩舎)。中日新聞杯では3番人気に支持された同馬ですが、ここは人気急落の状況です。
スマイルジャック、エキストラエンド、シャドウディーヴァのような激走が今年も見られるかもしれません。
■C.ルメール騎手は2、3着候補
続いて連対率28.6%、複勝率57.1%を記録するC.ルメール騎手のデータを見ていきます。
同騎手は2007年のイースター(5番人気3着)、10年のトライアンフマーチ(1番人気2着)、22年のファインルージュ(1番人気2着)、23年のプレサージュリフト(6番人気3着)で4度の馬券絡みがあります。
注目ファクターは「性別」と「厩舎」で牝馬かつ木村哲也調教師の管理馬に跨った際は【0.1.1.0】の連対率50%、複勝率100%です。このパターンに該当する場合はまず馬券絡みすると覚えておきましょう。
そして今年の東京新聞杯で同騎手が跨るのが前日16時時点3番人気のウンブライル(牝4、美浦・木村哲也厩舎)。ファインルージュ、プレサージュリフトで2年連続結果を残せていることを考慮すると3年連続の馬券絡みに期待できそうです。ただし、集計期間内に1着はないため2、3着候補となります。
■菅原明良騎手は押さえたい
続いて少ない騎乗数で連対率33.3%、複勝率66.7%をマークする菅原明良騎手のデータも見ていきましょう。
2021年のカラテ(5番人気1着)、22年のカラテ(2番人気3着)で2年連続の馬券絡みを果たしています。同一重賞の好走は難しいですが、カラテをしっかり導いており、レースの流れを掴めているのは大きいですね。
同騎手が騎乗予定なのが前日16時時点16番人気のフリームファクシ(牡4、栗東・須貝尚介厩舎)。出走馬中最低人気という字面から買いづらい馬ではありますが、この騎手が跨る以上は押さえて損はないはずです。
■抜けた1番人気マスクトディーヴァ&岩田望来騎手は?
最後に前日16時時点で単勝オッズ1.7倍の抜けた1番人気に推されているマスクトディーヴァ(牝4、栗東・辻野泰之厩舎)に跨る岩田望来騎手のデータも見ていきます。
同騎手は東京新聞杯に初騎乗。そのため集計対象を2000年以降の東京芝1600m重賞に広げて調べていくと、その結果は【0.0.0.8】の連対率0%。OPでも【0.0.0.1】で人気馬に跨る機会がなかったと言えばそれまでですが、心もとない成績です。
なお、同騎手は東京芝1600m戦で1番人気に跨るのは今回が初。1番人気ならすんなり人気に応えるかもしれませんが、データ上は強調できません。あくまで相手として考えるべきでしょう。
以上、東京新聞杯の気になる騎手データでした。データ注目騎手は岩田康誠騎手とC.ルメール騎手です。2騎手のワイドなら40倍前後はつきそう。この1点勝負は面白そうですね。
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著者プロフィール
伊藤大輔(いとうだいすけ)●「UMAJIN.net」編集部
秋田県生まれ。スポーツ関連書籍出版社、競馬専門紙の勤務を経て、現在はUMAJIN .netでライティング、競馬データ解析等を担当。『SPREAD』では主観的要素の強い「馬体解析」と客観的なデータの蓄積である「騎手データ」から、注目すべき馬と騎手を取り上げていく。