9日に東京競馬場で第41回エプソムC(GIII、芝1800m)が行われる。
今年は、古馬混合重賞2連敗と巻き返しを狙う4歳馬レーベンスティール、3連勝中の上がり馬ジェイパームス、長期休養明けかつOPクラス昇級初戦の前走で2着したトゥデイイズザデイ、1年2カ月ぶりの復帰戦となるヴェルトライゼンデらが出走予定。
ここでは過去10年のデータから「配当傾向」を分析して、レース傾向および“儲かる買い方”をジャッジする。
◆【エプソムカップ2024予想/過去10年 枠順傾向】1~4枠はわずか勝率2.8% 「馬券内率60%」該当の想定6人気前後に穴妙味?
目次
■渋った馬場なら人気サイドは危うい
過去10年で2桁人気馬の好走があったのは2020年18番人気のトーラスジェミニのみ。好走馬30頭中29頭が9番人気以内を占めており、基本的には2桁人気馬は軽視してよさそう。
1番人気は【2.2.1.5】、2番人気が【3.0.2.5】でいずれも複勝率50.0%を記録するが、上位2頭が揃って好走した年は10回中、2015年の1回のみ。一方で1~3番人気以内は【6.3.3.18】だが、3頭揃って馬券外に飛んだのは2020年だけ。この年は不良馬場で、前述のトーラスジェミニが逃げて3着に粘り込んだ。
人気サイドの好走率は馬場が悪くなるほど下がっており、良馬場なら【4.3.1.7】勝率26.7%、複勝率53.3%、稍重以上は【2.0.2.11】勝率13.3%、複勝率26.7%と半減する。執筆現在、今週末は晴れ予報なので、人気サイドから軸を選んでいいだろう。
馬連の平均配当は4188円で、3桁配当が2回、10~20倍台が4回でそれ以上が4回あるが、先にも述べたように荒れたのは馬場が渋った年。良馬場開催の平均配当が2248円で稍重以上だと6128円。3連複の平均配当は8万530円だが、こちらも良馬場開催時7450円に対して、稍重以上は15万3610円と大きな差がある。
とはいえ、1、2番人気が揃って好走したのは1回のみという傾向から、ガチガチ決着とまではいかなさそう。1番人気か2番人気どちらかを軽視した馬券を組み立てた方がベターだろう。2連系、3連系の馬券いずれも点数を調整すれば期待値込みで好配当にはありつけそう。
また、4~9番人気の伏兵【4.7.6.43】のうち、当日逃げまたは先行した馬の成績は【4.4.3.12】複勝率47.8%をマーク。妙味を狙うなら前で競馬ができる馬を狙いたい。
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◆著者プロフィール
シャト美(しゃとみ)
馬とお酒をこよなく愛する競馬女子。シャト美の由来は、強さと美しさを兼ね備えた名馬タイキシャトルより。馬券は無駄な買い目を削ぎ落とし、少点数の馬連、馬単、ワイドがメイン。現在はUMAJIN内『競馬サロン』にて予想コラム、『SPREAD』では、シビアに馬券と向き合う「高配当メソッド」を執筆中。