ドジャースの大谷翔平投手は、今季レギュラーシーズン159試合に出場し、打率.310、54本塁打、130打点、59盗塁、OPS1.036と圧巻の好成績を記録した。「50本塁打、50盗塁」超えを達成し、本塁打と打点の二冠王を獲得。フルタイムの指名打者として、メジャー史上初の年間MVPにも輝いた。
年々凄みを増しているのが、現役でもトップクラスの打球速度だ。今季は自身最速を更新しており、来季はメジャーでもわずか数人しか記録していない「超人」たちの領域に手が届くかもしれない。
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■自身最速は「119.2マイル」
大谷の今季平均打球速度「95.8マイル(約154.1キロ)」は、ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手に次いでメジャー全体2位。2022年に92.9マイル(約149.5キロ)、昨季は94.4マイル(約151.9キロ)と毎年数字を伸ばし、ついにジャッジを捉える水準にまで到達した。
メジャー7年間での自身最速は、4月27日(日本時間28日)に菊池雄星投手から放った二塁打で119.2マイル(約191.8キロ)。今季のメジャー全体ではオニール・クルーズ内野手(パイレーツ)、ジャンカルロ・スタントン外野手(ヤンキース)に次いで上位3人目(10位)に位置する記録で、屈指の怪力として知られるふたりに肩を並べようとしている。
来季は、初の120マイル(約193.1キロ)超えも射程圏内だ。MLB公式のデータ解析システム『スタットキャスト』が導入された2015年以降、120マイル超えの打球を記録したのは5人。本塁打に絞ると、前述したスタントンとジャッジ、ロナルド・アクーニャJr.外野手のわずか3人のみとなっている。
力自慢の海外選手をも驚愕させる大谷のフルスイングは、多くのファンを魅了する。打球速度を争う競技ではないが、来季は未知の領域「120マイル超え」アーチを実現してほしい。
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