【MLB】投手・大谷翔平は“CY賞争い”に加われるか 米データサイト算出の「勝利貢献度」で来季ライバル候補をピックアップ

 

H.Ariga/SPREAD編集部

ドジャース・大谷翔平(C)Getty Images
ドジャース・大谷翔平(C)Getty Images

ドジャース大谷翔平投手は、今季レギュラーシーズン159試合に出場し打率.310、54本塁打、130打点、59盗塁、OPS1.036と圧巻の好成績。指名打者専念で本塁打と打点の二冠王を獲得し、メジャー史上初の「50本塁打、50盗塁」超えを果たすなど、新たな金字塔を打ち立てた。

来季は待望の二刀流復活となるが、投手としても過去同様の高いパフォーマンスを見せられるだろうか。ここでは、サイ・ヤング賞争いのライバルとなりそうな屈指の好投手を「勝利貢献度」を基準にピックアップしてみる。

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■将来が楽しみな剛腕グリーン

米データサイト『Baseball Reference』が算出した、今季の勝利貢献度「WAR(Wins Above Replacement)」でナ・リーグ投手部門のトップに立ったのが、ハンター・グリーン(レッズ)の「6.3」。メジャー3年目の25歳は、平均97.6マイル(約157.0キロ)のフォーシームを武器に26先発で9勝5敗、防御率2.75と活躍。ポテンシャルの高さは折り紙付きで、飛躍の1年を過ごした。サイ・ヤング賞投票では3位票と4位票が1票ずつと振るわなかったが、来季以降の成長が楽しみな逸材だ。

そして、同2位が今季のサイ・ヤング賞投手クリス・セール(ブレーブス)で「6.2」、同3位がザック・ウィーラー(フィリーズ)「6.1」と続く。セールは故障歴が多く、ウィーラーも35歳の年となるため、ここから飛躍的な成長は期待できないだろう。若手の台頭に追い抜かれる可能性は十分ある。

■最大のライバルは怪物スキーンズか

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そして、投手・大谷の最大のライバルになりそうなのが、ポール・スキーンズ(パイレーツ)。今季5月11日(同12日)にメジャーデビューしたスキーンズは、先発投手として23試合に登板し11勝3敗、防御率1.96の好成績。133イニングを投げ170奪三振を記録、新人としては1995年の野茂英雄以来となるオールスターゲームの先発投手にも抜擢され、瞬く間にスターの座へと駆け上がった。

ひと月遅れのデビューでも勝利貢献度はナ・リーグ投手4位の「5.9」をマークし、圧巻のパフォーマンスを見せつけた。規定投球回未到達ながら、サイ・ヤング賞投票の3位に。今後長きに渡ってオールスター級の先発投手に君臨するのは間違いないだろう。来季は大谷との投げ合いに期待したい。

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