昨季4年ぶり8回目の世界一に輝いた、ナ・リーグ西地区の名門ドジャース。大谷翔平投手獲得のために10年総額7億ドル(約1050億円)という莫大な資金を要したが、結果的には補って余りあるほどの圧倒的な恩恵にあずかったようだ。
米メディア『フォーブス』電子版は9日(日本時間10日)、「スポーツスポンサーシップが過去最高を記録、ショウヘイ・オオタニとMLBが牽引」と題した記事を公開。大谷がMLBに与えた経済効果を取り上げた。
◆FAのベテラン右腕ケリー、ドジャース復帰を熱望「ここ以外には戻る場所がない」 懸命なリハビリ続けるも「他のチームで戦うくらいなら……」
■対戦相手にも恩恵もたらす
記事によると、米調査会社『スポンサーユナイテッド』の試算では、昨季のドジャースは大谷によって日本企業12社とのパートナー契約を新たに締結。合計7000万ドル(約110億3300万円)の追加収益を得たとされている。「ドジャースと結んだ10年総額7億ドル契約の1年目を終えた今、ナ・リーグMVPでワールドシリーズ優勝を果たした彼の価値が、フィールド内外で証明されている」と、莫大な経済公開を称賛した。
また、その影響は対戦相手にも恩恵をもたらしており、大谷がアウェーゲームを戦うたびに、バックストップ(捕手後方のフェンス)に、日本企業の広告が掲載された。『スポンサーユナイテッド』のボブ・リンチCEOによると、これにより約1500万ドルもの収益を得たと推定されている。
また、MLBはユニフォームのパッチやヘルメットロゴなど新しい広告資産の導入により、昨季は3億ドル近い新規スポンサー収益を上げ、リーグ全体では18億4000万ドルに到達。これは、前年比で16%、過去3シーズンで36%増加しているそうだ。
大谷とドジャースが結んだ契約は、10年総額で7億ドル(約1050億円)。今季の年俸7000万ドル(約110億3300万円)は、ちょうどスポンサー契約による収益だけで全て回収したことになる。昨年12月に、フアン・ソト外野手が、メジャー史上最高額の15年総額7億6500万ドル(約1166億円)でメッツと契約し話題となったが、金額に見合っていなかったのは「超お買い得」の大谷の方であったとも言えるだろう。
◆「大谷翔平はトレードで出さない」球団が犯した最悪の判断ミス……ワースト1位は23年にエンゼルスが下した結論 米メディアが順位付け
◆“キケ”ことE・ヘルナンデスの新天地にフィリーズ浮上か 本人はドジャースとの再契約を希望も……「選択肢は豊富」と米メディア