第66回アメリカJCC(26日/GII、中山芝2200m)には、中山2200m重賞2勝のレーベンスティール、中山巧者のコスモキュランダ、有馬記念3着のダノンデサイルなどが出走予定。
本記事では、出走各馬の追い切りを診断し「S」「A」「B」の3段階で評価した有力馬や穴馬をピックアップ。ここでは「ビザンチンドリーム」を取り上げる。
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目次
■ビザンチンドリーム
【中間調整】心身ともに粗削りな状況ながら、新馬戦→きさらぎ賞と連勝しポテンシャルはかなりのものがありそう。しかしクラシック本番は不器用さや気難しい面が祟って皐月賞13着、日本ダービー17着。秋は神戸新聞杯での6着をステップにラスト1冠・菊花賞に臨み、ここでも勝負どころで外から被される不利はあったが、最速の末脚を繰り出し0秒5差5着と健闘を果たした。
その後は休養に入り、2月22日のサウジCデーに行われる芝3000mのGII・レッドシーターフハンデに予備登録(後に招待状が届き受諾)。その壮行戦として年明け初戦にAJCCを使うことが決定した。帰厩後は大晦日12月31日に初時計。以降CWと坂路を併用して順調に本数をこなしており、体調面は問題なしだろう。ただし1週前のCW3頭併せでは引っ掛かってしまい、ラストは馬なりの格下馬に併入も手応えは完全に劣勢だった。
【最終追い切り】レース当週は坂路調整。形としては単走だが、他厩舎の馬を前に見せつつ折り合いを確認するような内容だった。しかしというか、馬を見て掛かり気味となってしまい、手綱を緩められたラストではそこまで切れなかった。
【見解】以前は口向きが安定しないなど走りのバランスの悪さが目立っていた馬だが、今回はフォームにまとまりがあり、いくぶんは体幹など肉体面での進境は感じられる。しかし1週前、最終追いと折り合いを欠いており現状メンタル面のブレが大きそうなのは気になるところ。不器用な馬だけにトリッキーな中山芝2200mという舞台も不利に感じる。今回は苦戦する可能性が高そうだ。
総合評価「B」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)
【重賞深掘りプロジェクト】調教ライター。競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。