今週は中山競馬場でアメリカJCC(芝2200m)が行われる。フルゲートの今年は伏兵も多く、波乱の可能性は十分だ。
ここでは、過去10年データからマテンロウレオとコスモキュランダにフォーカスしたデータを取り上げる。
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「1.0.3.2」が味方するマテンロウレオ
かつてはクラシック戦線への参戦をはたしたものの、2023年を最後に馬券内から遠ざかっていたマテンロウレオ。久々の実戦となった前走中日新聞杯で3着と、まだ終わっていないことをアピールした。ローカルGIIIから今回は中山のGII替わり。相手強化で臨む今回、データの追い風はあるのか?
・前走中日新聞杯で5着以内【1.0.3.2】
過去10年のAJCCにおいて、前走中日新聞杯組は好走ローテのひとつ。5着内馬に限定すると好走率はさらに跳ね上がり、本レースで押さえ必須と言えるレベルにまで上昇しているのだ。
中山では馬券内がないマテンロウレオだが、内訳をみると勝ち馬と0秒1差のレースや僅差4着など、あと一歩で馬券内のレースあり。“中山では消し”と決めつけるには早い。重賞での馬券内4戦が冬競馬という冬馬。前走をフロック視することは避けたいところだ。
■コスモキュランダに【0.2.0.11】の鬼門データ
その一方で、鬼門データが立ちはだかるのがコスモキュランダだ。中山は弥生賞勝利、皐月賞、セントライト記念2着の得意舞台。生粋の中山巧者が舞台替わりで巻き返すシーンは想定すべきだが、以下データをみると印象は一変する。
・前走馬券外から臨む4歳馬【0.2.0.11】
AJCCは4歳馬と相性の良いレース。ただそれは前走馬券内馬を指すケースがほとんどで、4着以下から巻き返した馬はわずか2頭。いずれも勝ち切ることは叶わなかった。
テンにいけない脚質ゆえ、近走を振り返ると道中は後方→マクリ差しのスタイルが定着。危険性をはらんだ脚質である事実は否定できないだろう。今回も人気一角を占めると思われるが、人気とのバランスを考えると全幅の信頼は置きづらい。
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。