メジャーで猛威を振るっている「トルピード(魚雷)バット」について、殿堂入り投手C.C.サバシア氏は「本塁打量産とは関係ない」とコメントし、新型バットのおかげでアーチが出ているわけではないと指摘。魚雷型か従来型か――その論争に一石を投じた。米紙『USA TODAY』が伝えている。
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■C.C.サバシア氏「バットはもう3年も前のもの」
開幕カードとなったブルワーズとの3試合で、球団新記録となる計15本のアーチをかけたヤンキース。そのうち、9本が「魚雷バット」から生み出されており、これにより新型バットの威力が一気にクローズアップされた。
しかし、メジャー通算251勝を挙げ、イチロー氏らとともに2025年の米野球殿堂入りを果たした元ヤンキースのサバシア氏は「(魚雷バットは)騒がれ過ぎている」と指摘。「バットはもう3年も前のものだ。私はヤンキースの組織で働いているけれど……。数年前にそのプレゼンテーションを実施した時、誰も特に気に留めなかった」と明かした。
「魚雷バット」の形状はボウリングのピンにも似ており、いわゆる「芯」の位置が従来型よりグリップ側に寄っているのが特徴。今や多くの選手がテスト使用を始めているが、ヤンキースが先んじた理由は極めてシンプル。考案者がヤンキースでアナリストやマイナーリーグ打撃コーディネーターを務めていたアーロン・リーンハート氏(今年からマーリンズのフィールドコーディネーター)だったためで、球団内では数年前から試行錯誤を繰り返してきた。
■ブルワーズ相手なら「私でも安打を打てた」
すでに昨季ポストシーズンで、ヤンキースの大砲ジャンカルロ・スタントン外野手は採用。期間中7本の本塁打を放つという目覚ましい成績を残したが、このバット自体が大きく取り上げられることはなかった。
サバシア氏は「ブルワーズが最初の4試合で47失点したことを考えると、バットがどうこうではなく、明らかにブルワーズ投手陣に問題がある」と指摘。「ヤンキース打撃陣は関係ない。本当に相手投手陣の問題」と繰り返した。
ブルワーズのトレバー・メギル投手は、魚雷バットについて「ひどい。もし、あれが規定に違反していたとしても、MLB機構は相手がヤンキースだから見逃すだろう」と訴えていたが、もちろん違反はなし。
サバシア氏も「ブルワーズの選手は色々と言い訳をしていたけど、実際には真ん中付近にボールが集まっていた。(第2戦は)先発したネスター・コルテス投手らが9本も本塁打を打たれたけど、あの日なら私でも安打を打てたと思うよ」と切り捨てた。
魚雷バットの効果は、まだサンプル数が少ないため、データとしては不完全。しかし、少なくとも殿堂入り投手の目には「本塁打はバットではなく投手の問題」と映ったようだ。
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