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森本稀哲、メジャー挑戦の筒香嘉智に「素晴らしい選手になりました」

森本稀哲、メジャー挑戦の筒香嘉智に「素晴らしい選手になりました」
(c)Getty Images

横浜DeNAベイスターズの筒香嘉智選手が10月29日に、ポスティングシステムを利用してのメジャーリーグ挑戦を表明した。

横浜市内のホテルで会見した筒香選手は「小さなころからの夢。メジャーリーグ挑戦という思いがずっとあった」とメジャー挑戦の決め手を説明した。

筒香選手の会見を受けて野球解説者の森本稀哲さんがツイッターを更新。2011年から13年までベイスターズでプレーした森本さんは、当時の写真とともにメッセージを送った。

「6年前は2軍でくすぶってたあのゴウが、今やメジャー挑戦という素晴らしい選手になりました。期待されながらも結果を出せずに、もがきながら成長して、チームリーダーにまでなった彼を心からrespect!!」

自分が本当にやりたいことは何か 思い悩んだ末の成長

筒香選手が打席に立つと、ファンは両手を前に突き出し声を合わせて歌う。

「横浜の空高く ホームランかっ飛ばせ筒香」

その声援に応えてみせる筒香選手にファンは喝采を送り、その次の打席でも同じように期待を込めて歌う。

いまや球界を代表する強打者に成長した筒香選手だが、プロ入りから順調に成長してきた選手ではない。2009年にドラフト1位で入団するも、1軍に定着できたのは2014年になってから。それまでは引退の二文字が頭をよぎったこともあった。

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2012年には1軍で自身初の2桁本塁打を放つも、翌年は23試合出場で打率.216、本塁打は1本に終わる。

このまま期待はずれのドラフト1位で野球界から消えるのか。思い詰める筒香選手を救ったのは、この年から2軍打撃コーチに就任した大村巌コーチだった。

奄美大島で行う1軍キャンプメンバーから外され、横須賀の2軍練習施設にいた筒香選手と大村コーチは濃密なミーティングを行った。

その中で「周囲の期待に応えようと引っ張ったホームランを求めすぎていたかも知れない。自分は広角に打てる打者になりたい。打点を稼いでチームの勝利に貢献したい」という筒香選手の迷いや、目指したい選手像が明確になった

筒香選手と4番打者の理想形を共有した大村コーチは、すぐに技術的な指導に入る。本来は数ヶ月かかる教えを2週間で叩き込むマンツーマン指導だった。

進むべき道がハッキリした筒香選手に迷いはなかった。2014年は自身初の打率3割、ホームランもキャリアハイの22本で77打点を稼いだ。この年からレギュラーに定着して2016年には44本塁打、110打点で2冠王も獲得している。

真面目な性格ゆえ人に言われたことを全部やろうとしてしまい、1軍と2軍で真逆の打撃理論を指導され戸惑ったこともあるという筒香選手に、大村コーチがかけた言葉は「自分の野球人生なんだから、自分のやりたいことをやればいい」だった。

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筒香選手は一度きりの野球人生で少年時代からの夢を貫く。