加入1年目からすでに30本塁打をマークしているホワイトソックスの村上宗隆内野手。2年総額3400万ドル(約53億円)で契約し、すでに現地では長期契約を巡る議論も起こっている。
MLBでは有望選手との早期延長契約は珍しくない。ここではホワイトソックスが直近で加入直後の選手と結んだ、主要な早期延長契約を整理していきたい。
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■デビューからわずか約0.78年で6年契約
2013年ドラフト1巡目(全体17位)でホワイトソックスに入団したティム・アンダーソン内野手は、2016年6月10日にMLBデビュー。翌2017年3月、デビューからわずか1年足らずで6年総額2500万ドル(2017~22年)の延長契約が発表された。2023年の1250万ドル、2024年の1400万ドル(バイアウト100万ドル)の球団オプションも付帯していた。
アンダーソンはこの契約期間中、2019年に打率.335で首位打者を獲得し、2021年にはオールスターにも選出。2023年もホワイトソックスでプレーしたが、2024年のオプションは行使されずシカゴに別れを告げた。その後マーリンズ、エンゼルスを経て今季は引退を表明。通算bWARは15.4。33歳の若さでMLBの第一線を退いた。球団にとっては、低コストで首位打者級の選手を長期確保できた成功例とも言えるが、100点満点とはいい難い。
■デビュー“前”に契約を結んだケースも
ホワイトソックスは、MLBデビュー前の選手とも大型延長を結んでいる。
エロイ・ヒメネス外野手は2017年7月にカブスからトレードで加入。2019年3月にMLBデビューの約6日前に、6年総額4300万ドル(500万ドルのボーナス含む)で契約延長に合意した。2025年1650万ドル、2026年1850万ドルの球団オプションも含まれていたが、2024年途中にオリオールズへトレード後、同球団が2025年オプション行使を拒否。
その後、今季はブルージェイズで12試合出場を果たしたが、長期契約に応えたとはいい難い成績。故障も重なり、期待されたポテンシャルを発揮することはできなかった。
キューバ出身のルイス・ロバートJr.外野手は2017年5月に国際フリーエージェントとして、ホワイトソックスと契約。マイナーでのプレーを経て、2020年1月、デビュー前の段階で6年総額5000万ドルの延長契約を締結(2026年・2027年の球団オプション付き)。2020年のゴールドグラブ賞、2023年のオールスター選出、シルバースラッガー賞など高い才能を示したが、故障離脱も相次いだ。2026年はメッツへトレードされ、8月末にオリオールズへウェーバー移籍。通算bWARは約16.6。こちらもポテンシャルに対してはやや残念な成績と言える。
ヨアン・モンカダ内野手も2020年3月に5年総額7000万ドル(2020~24年)で契約延長している。ただし、モンカダのMLBデビューは2016年レッドソックスでのものであり、ホワイトソックスがキャリアスタートの球団ではない。クリス・セール投手を含む大型トレードで移籍しており、ホワイトソックス加入後のプレーを認められての契約延長であった。2019年には打率.315、25本塁打の成績を残したが、その後は故障が続き、2025年はシカゴを離れエンゼルスに加入した。
ホワイトソックスの一連の早期契約延長は、低リスクで将来のスター級選手を確保する戦略だったが、故障リスクやパフォーマンスの不確実性も浮き彫りとなっている。プレーオフも視野に入るほどチーム状況が好転した今季のホワイトソックスにとって、村上の存在はすでに欠かせないことは確か。球団がどのような動きをとるのか、交渉合意まで大きな注目を集めるだろう。
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