今週は阪神競馬場で天皇賞・春(芝3200m)が行われる。
「ゆっくり下る」淀名物の下り坂はなく、直線急坂コースの阪神で施行される今年。データがどこまで活用可能かという懸念もあるが、血統や枠順、脚質などリンクしにくいファクターはできるだけ省くようにした。
データで紐解く今年の天皇賞・春。過去10年のデータ分析から浮かび上がったキーワードをご覧いただきたい。
1.ワールドプレミアを後押しする「10年連続馬券内」データ
2.アリストテレスの鬼門は「馬券内率ゼロ」の前走馬券圏外の4歳馬
3.データが導く2021天皇賞・春の穴馬候補は
◆【天皇賞・春/穴馬アナライズ】ディアスティマに妙味なし、あえて差し・追込を狙いたくなる混戦・春盾の展開予想
■ワールドプレミアを後押しする「10年連続馬券内」データ
昨年秋に戦列復帰をはたした菊花賞馬・ワールドプレミア。
6→5→3着と叩かれつつ良化を示しているものの、今回は例年とは異なる阪神芝内回り開催。京都巧者だけにこの舞台はマイナスの印象もあるが、同馬の長距離適性が活きるデータを発見した。
・菊花賞3着内馬→10年連続馬券内
キタサンブラックやフィエールマンといった名馬はもちろんのこと、14番人気1着ビートブラックや5番人気3着ナムラクレセントもこれに該当。餅や餅屋というべきか、長距離GIにおける実績がいかんなく発揮されている。
阪神開催とはいえ、この馬が菊花賞で証明したステイヤーとしての資質は本物。復活の勝利に向け、視界は良好だ。
■アリストテレスの鬼門は「馬券内率ゼロ」の前走馬券圏外の4歳馬
菊花賞でコントレイルと僅差の2着、長距離実績ではこのメンバーでも引けを取らないアリストテレス。
C.ルメールを背に前走のリベンジに燃える今回だが、懸念すべきデータがこちら。
・前走馬券圏外の4歳馬【0-0-0-11】
5歳馬より上の世代はあっさり巻き返すことが多いが、4歳馬となると話は別。11頭が走って1頭たりとも馬券圏内がない有様だ。
道悪競馬を連戦したダメージも気がかりなアリストテレス。今回のデータでは静観が妥当なのかもしれない。