【天皇賞・春/追い切りジャッジ】ディープボンドは「A」評価、前走からの上乗せを期待

先週のフローラSは、上々気配と見立てたクールキャットC.ルメール騎手の好騎乗にも導かれ、快勝を収めましたね。2着は人気薄のスライリー。同馬も調教ではいい雰囲気でしたが“プラスワン!”としては取り上げられませんでした……。今後このような激走穴馬をご紹介できるよう、精進したいですね。

さて今週は春GIシリーズの山場、古馬長距離路線の王者を決する天皇賞・春。ここで有力視される馬の中間調整と最終追い切りのジャッジをお届けします。最後には「プラスワン!」として調整面から狙える穴馬もご紹介。

どうぞご参考になさってください。

◆「穴馬プラスワン!」前脚の強い脚捌きに磨きを掛けた総合評価「A」の馬とは……

■ディープボンド

【中間調整】前走・阪神大賞典で5馬身差の圧勝。プラス10キロという馬体重でも太く見せなかった成長ぶりもあり、一気に“本番”天皇賞・春で中心視される存在へ躍り出た。その後は予定通り短期放牧を挟んで、ここに向けての調整が進んでいる。前走時にある程度仕上がっており、帰厩後最初の時計で坂路2F12秒7-12秒3(馬なり)とスパッと動けたので、しばらくは強い負荷を求めず精神面のメンテナンスに注力。1週前にレースに向けての闘志涵養とばかり、CWコースで強い負荷を掛けたが、ここで圧巻の6F79秒1を叩き出してみせた。これでほぼ仕上げは完了。

【最終追い切り】実質の最終追いは1週前に済んでおり、レース当週は和田騎手を背にCW馬なり・単走。序盤は鞍上の指示にピタッと従い、前向きさを内包しながら折り合って進むと、ラストは軽く促されただけで軽快に伸びた。跳びが大きく、見た目以上に速い数字が出せているのは好感。

【見解】前走が道悪競馬での圧勝劇。しかしこの中間の動きを見る分にはダメージは少なく、しっかり回復できたようだ。ガッツリと追ったのは1週前だけとなったが、前走時の完成度を考えれば、そこまで攻め込む必要なしということだろう。高いレベルだった前走から、さらに使った分の上乗せを期待できる状況。

総合評価「A」

■アリストテレス

【中間調整】前走・阪神大賞典では単勝オッズ1.3倍と断然の1番人気に支持されたものの、道中行きたがる素振りを見せ、直線では伸びあぐねたあげく7着に終わってしまった。その後はノーザンファームしがらきでの短期放牧を挟み、帰厩後4月8日の坂路追いから“本番”に向けての調整が進んでいる。14日はC.ルメール騎手が騎乗し、坂路で併せ馬をこなしたが格下馬に遅れ入線。続く21日はウッドの併せ馬にルメール騎手が騎乗。この日もやや素軽さを欠いた感があり、直線で仕掛けられてようやく併入に持ち込んでいる。

【最終追い切り】松若騎手を背にCWで3頭併せ。序盤から速いラップを刻み、コーナーで先行2頭の外からマクるように取り付く。直線に入ると別組の併せ馬も並んできて、実戦さながらの5頭追い比べに。終いにセーブせず、しっかり追うことができたあたりは体調の良さゆえだろう。目標の2頭には先着を果たし、6F全体で79秒フラットは自己ベスト更新の数字だった。

【見解】最終追いはさすがの迫力。常にある程度の負荷でコース追いをこなしてきたが、今回は1週前でセーブ、直線にガツンと負荷を掛ける調整過程で、メリハリを利かせてきた。前走の大敗を踏まえての、チェンジオブペースということだろう。英断と出るかもしれないが、それでも時計は速過ぎるし、直線で“5頭併せ”となり余計な負荷が掛かったのも誤算だったかもしれない。一抹の不安を感じるところだ。

総合評価「B」

■ワールドプレミア

【中間調整】前走・日経賞で最速タイの上がり脚を使い、2着にクビ差の3着へ入った。その後は在厩で調整され、4月8日にCWで14-14を消化。15日には7Fから時計を出す意欲的な調整をこなせており、日経賞好走の反動はなさそうだ。福永騎手が騎乗した1週前追いもCW7Fから時計を出す、ハードなメニュー。オープン馬ポタジェを追い詰め、自己ベストを更新する数字を叩き出した。

【最終追い切り】1週前追いでかなりの負荷を掛けており、レース当週は折り合い重視、リラックスさせることに主眼を置いた内容。全体時計、そしてラスト1Fは13秒台と目立たないが、道中の雰囲気、ラストの軽快な脚捌きと長距離を走るにあたってはちょうどいいサジ加減だった。しっかりと前脚を大きく出せていた走法で、走ることへのモチベーションはかなり高いレベルにありそう。

【見解】脚元の不安を払拭するのに時間を要してしまい、およそ11カ月の休養を取った馬が目標の一戦に向けて、徐々に本調子を取り戻しつつある。1週前にあれだけ攻められたのに、今週は変にテンションを上げることなく長距離仕様の調整でほとんど力みを見せなかった。長期休養から3戦を消化したことで精神面での“トゲ”がなくなり、余計なスタミナ消費を抑えられる状態なのだろう。おそらくは昨年秋の復帰戦の時点から、今年春の天皇賞に向けて最高潮に仕上げる、という青写真が描かれていたのではないか。その想定通り、寸分の隙なく仕上がっている。

総合評価「S」


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