【プロ野球】プロ初勝利のオリ・村西良太 同期・宮城、後輩・佐藤輝の前で“輝く”までの野球人生

3日、阪神オリックスの交流戦は、7-3でオリックスが逆転勝ち。4番手で登板した2年目の村西良太は、高校時代には出場が叶わなかった地元・甲子園でプロ初勝利をマークした。

このカードはオリックスの2勝1敗で“関西ダービー”の勝ち越しに大いに貢献した。

3-3で迎えた7回裏、2死二塁の場面で登板した村西は、北條史也に死球を与えてピンチを広げたものの、続くマルテを空振り三振に斬って取り無失点。直後の8回表に、紅林弘太郎の勝ち越し2ランが飛び出し、村西に勝ち星が転がり込んできた。

◆【動画】オリックス・村西良太、打者を翻弄するサイドハンド気味の独特な投球フォーム

■エースの座を掴めなかった中・高校時代

兵庫県淡路市出身の村西は、小学3年生から野球を始め、中学校時代はクラブチームのアイランドホークスに所属。中学1年から投手をはじめ、監督の勧めでサイドスローに転向したところ、制球力が大幅に向上したが、1学年下に村上頌樹(現・阪神)がいたため、エースの座はつかめなかった。

高校は地元淡路市の津名高校へ進学。1年秋から背番号11をつけてベンチ入りを果たしたものの、チームには絶対的エースが存在し、3年間を通じて控え投手に甘んじた。

甲子園は遠かったが、2年秋に県大会で3位に入り近畿大会に進出。和歌山1位の箕島高校と対戦した際、3回からリリーフ登板し、6回2/3を投げ、5安打、4奪三振、無失点の好投を見せたことが、高校時代の唯一の輝きだったが、このピッチングが、近畿大学進学へつながっていった。

■近大・田中監督の目に留まり大きく成長

その秋の県大会、神戸国際大付戦をたまたま観戦していたのが、近畿大学の田中秀昌監督。他の選手を見に来ていたところ、リリーフ登板した村西に目が留まり、ラブコールを送った。高校卒業後の就職先も決まっていたが、田中監督の熱意に応えて近大進学を決意。そのころはまだ、試合で投げたい、という程度の気持ちで、プロなど毛頭考えにはなかった。

近大は名門の強豪校出身の選手ばかり。心が折れそうな日々が続いたが、1年秋にリーグ戦デビューを果たすと、リリーフで6試合に登板し、防御率2.84をマーク。その後3シーズンは、コンディション不良でベンチに入れない時期もり、登板はわずか2試合にとどまった。

しかし、3年秋には救援で10試合に登板し、24回1/3を投げて2勝、防御率2.22をマークして、関西学生リーグ制覇に貢献。4年春には先発として4勝をマークし、防御率1.74と大躍進を遂げ、ドラフト候補として大きく評価を上げた。

入学時、プロへの意識がなかった男が、当時4年生だった畠世周(現・巨人)からのアドバイスで球速がアップしコントロールも向上。「プロへ行きたい」という気持ちが芽生えたという。そこから、田中監督からの厳しい言葉、厳しい練習を課せられ、それに耐え抜き、エースへと成長し、プロへの扉を開く結果となった。

■オリックスのリリーフ陣を支える存在に

2019年のドラフト会議でオリックスから3位指名を受けて入団。2020年6月25日のロッテ戦で、プロ初登板初先発を果たしたが、中村奨吾に満塁弾を浴びるなど、3回5失点で敗戦投手になり、ほろ苦いデビュー戦となった。この年は4試合の登板にとどまり、オフには右肘の手術も行った。

リハビリ、トレーニングを経て迎えた今季は、5月4日に1軍へ昇格。5月18日のロッテ戦では、2点リードの9回2死一、二塁で登板し、味方の失策で1点差に迫られるも、後続を抑えてプロ初セーブをマークした。サイドハンド気味の独特な投球フォームながら、ストレートの最速は152キロで、スライダー、カーブ、スプリットを武器に、オリックスのリリーフ陣を支える重要なピースとなりつつある。

近大の1年後輩には、今を時めく阪神佐藤輝明。佐藤がプロ入りの際、対戦したい投手に村西の名前を挙げていたが、今回の交流戦でのマッチアップは実現しなかった。連日のように“”の文字がメディアを賑わせ、オリックスでは同期入団で宮城大弥も輝いている。村西も後輩、同期に負けないよう切磋琢磨し、オリックスの屋台骨を支える存在として、さらなる輝きを見せてほしい。

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文・SPREAD編集部


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