【テニス】2021年ウィンブルドン、注目すべき2人のティーンエイジャー、ガウフとラドゥカヌ

英国の新星 エマ・ラドゥカヌ(C)Getty Images

ウィンブルドンが1週目を終え、折り返し地点であるミドルサンデーを終えた。男女ともにベスト16が決まり、月曜日からは優勝に向かって選手たちの戦いが、さらにヒートアップする。

そんな中、女子では2人のティーンエイジャーが勝ち残っている。

【実際の映像】ラウンド16に進出したイギリス人女性の最年少記録を刻んだ瞬間

■元女王を破りグランドスラム本戦デビュー

ひとりはコリ・ガウフ(アメリカ)。誰もが衝撃を受けた2年前のウィンブルドン、ガウフは15歳ながら予選を勝ち上がり、1回戦ではグランドスラム7勝を持つ元女王ビーナス・ウィリアムズ(アメリカ)を倒し4回戦進出。

このセンセーショナルなグランドスラム本戦デビューを果たしてからは、みなが彼女に夢中になり「アメリカの天才少女が現れた」と常に耳目を寄せるようになった。以降、ガウフはフロックとは言わせない強さを継続して見せつける。

ツアータイトル2勝を挙げ、17歳になって挑む今大会では堂々の第20シード。「誰と対戦しても私は勝ちたい」と鋭いまなざしで語り、17歳とは思えないほど静かな自信に満ち溢れている。

俊敏な動きから弱点は無いかのようにコートを守り切り、相手の隙を逃さず一気に攻め立てる。攻撃的であるが、無駄に攻撃するのではなく、テニスが「確率のスポーツ」であるという特性をよく理解し、プレーの安定度も高い。相手の動きと試合の流れをよく読みながら、攻撃するポイントを選び抜き、一瞬の決断から放たれるエースショットは、脂がのった経験豊富なオールドプレイヤーのように見えて仕方がない。

今年の全仏オープン準々決勝、覇者となったバルボラ・クレイチコバ(チェコ)に5-4リードのサービスゲームからタイブレーク6-8で1セット目を落とし、2セット目は完全に相手のペースで1-5と離されたところから、もがきにもがいて3-5まで追いついた。結果、6-7(6)・3-6で敗退したものの試合後にはこう語っている。

「最後まで諦めずにファイトすることは未来への投資になる。私のその姿勢を知っていれば、対戦相手は試合終盤でナーバスになるだろうから」。

これこそ未来のチャンピオンへと駆け上るガウフの強さではないだろうか。自身への反省のみならず、敗戦からも相手にプレーシャーを与えるという高度な思考力と現実の受け止め方は立派だ。

またウィンブルドンが始まる前、ガウフはこんな言葉を残した。「私たちはみな、いつかは死ぬのだから、それを最大限に活かしたいと思っている」。こうした記者会見での姿もティーンエイジャーと思えないほど。自身の身に起きている状況を的確に把握している様には驚きを覚える。

何度も言うが彼女はまだ17歳だ。

自身が選んだ戦いの世界に迷いはない。そんな彼女が2年前の結果で満足するわけがない。月曜日の4回戦では、2018年ウィンブルドン覇者、ドイツのアンジェリーク・ケルバーと対戦する。果たして準々決勝進出となるか……。


この記事が気に入ったらフォローしよう

最新情報をお届けします