【Bリーグ】悲願のリーグ制覇を果たした千葉ジェッツ、連覇を期し挑む新シーズン

 

■東京オリンピックの経験がBリーグで生かされる

「サイズをどうカバーするかという課題は永遠に変わらない」と東京オリンピックで世界のバスケを体感したことを振り返った。東京オリンピックまでは、それまで日本代表のスターティングポイントガードとして出場していた。しかし本大会では、その座は本来ポイントガードではない田中大貴が担うこととなった。

日本はスペイン、スロベニア、アルゼンチンと世界の強豪と対戦。結果は残念ながら全敗だった。それでも富樫は3試合全てに出場し、合計19得点をあげるなど活躍を見せた。

確かに167センチという身長はバスケットボール界では間違いなく小柄だ。しかしその不利と言われ続けたサイズを東京オリンピックの舞台で、富樫は武器となることも証明してくれた。「少しでも身長の部分でのミスマッチをカバーできるスキルやスピードを磨いていきたい」と前を見据えた。

富樫も28歳。ベテランとして今シーズンもチームの核となる活躍が期待されている。日本のバスケットボールは確かに世界と戦えるレベルへと成長を遂げた。しかしながらその壁の高さもまた実感する結果となった。

世界の強豪相手に渡り歩くためには、NBAの舞台で活躍する八村塁渡邊雄太らに頼るだけではなくBリーグで活躍する選手たちの成長と活躍は必要不可欠だ。本大会ではセカンドユニットとして出場したが、富樫は日本に良い流れをもたらしていた。この経験がまた千葉で生きるだろう。富樫はさらなる高みを目指し、円熟味を増したプレーでBリーグファンを魅了して欲しいと思う。

■Bリーグ制覇の喜びをもう一度味わいたい

昨シーズン、ようやく果たしたBリーグ制覇。Bリーグ初年度の覇者である宇都宮ブレックス(優勝当時・栃木ブレックス)を破っての悲願達成。Bリーグのファイナルは昨シーズンより2戦先勝方式へと変わり、ゲーム3までもつれる好ゲームだった。目標達成後迎える新シーズン、これまでと変化はあるのだろうか。

「一度プロとして優勝できたということはすごくホッとした。でも、チームであのような形で終われること、あの喜びを知ってしまった。もう一度味わいたいという気持ちが強い」と笑顔を見せた。Bリーグ連覇と、天皇杯との2冠を達成したいところだ。

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千葉は2021-22シーズン開幕戦をアウェーで戦う。対するのは島根スサノオマジック。島根は今シーズン手厚い補強をし話題となったチームの一つ。

日本代表でもあり、昨シーズンのMVPを獲得した金丸晃輔。さらには日本代表として東京オリンピック出場を目指していた安藤誓哉も加入、西地区を盛り上げる存在として注目されている。

そんな相手との開幕カードについて、富樫は「面白いチームだと思う」と語る。しかしながら「開幕戦ではまだまだチームの完成度は高くないだろう。千葉も数人メンバーの入れ替えはあったが、これまで5年間同じHCの下で、ある程度同じ選手で同じ目標に向かい同じプレースタイルで続けてきた。そこはアドバンテージ」と開幕節の連勝を誓った。

まさに富樫の言葉通り、千葉の強みは基本メンバーが変わらないこと。そこに優勝経験までもが加わった。千葉は間違いなく今シーズンも優勝候補筆頭だろう。

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■著者プロフィール

木村英里(きむら・えり)●フリーアナウンサー、バスケットボール専門のWEBマガジン『balltrip MAGAZINE』副編集長

テレビ静岡・WOWOWを経てフリーアナウンサーに。現在は、ラジオDJ、司会、ナレーション、ライターとしても活動中。WOWOWアナウンサー時代、2014年には錦織圭選手全米オープン準優勝を現地から生中継。他NBA、リーガエスパニョーラ、EURO2012、全英オープンテニス、全米オープンテニスなどを担当。

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