マラソン世界記録保持者であるエリウド・キプチョゲ選手が来日し、自身のコーチであるパトリック・サング氏とともに、日本の陸上競技選手やコーチに向けた「ナイキ エリート ランニング キャンプ」と称されたトレーニングセッションを11月10日に駒沢大学で行った。
イベントの進行を務めたのは元陸上選手の為末大さん。ナイキが主催する大きなイベントで、為末氏が進行を務めることは過去にもあった。ナイキだけではない。今や各メディアからも引っ張りだこである為末さんの高い司会能力は、今回のイベントでも健在だった。

無邪気かつ、鋭い質問
司会やイベントの進行を務めるためには様々な能力が必要とされるのだろうが、為末さんが突出しているのは「質問する力」だと感じた。答えを引き出すための質問が、無邪気かつ、鋭い。
例として、印象的だったのはイベント中に為末さんがパトリック氏にした、「キプチョゲ選手は練習をサボったりしないんですか?」といった質問だ。
まるで少年のように無邪気な発想で、誰もが聞いてみたいけれど躊躇してしまうような類のものだった。(結局うまく『サボる』というニュアンスが伝わらなかったのか、パトリック氏の答えは『休息期間の必要性』についてだった)

英語も操るコミュ力の高さ
加えて、コミュニケーション能力の高さも伺えた。キプチョゲ選手やパトリック氏のみならず、参加した各選手・監督にもうまく発言や質問を促していた。
海外経験も豊富な為末さん。英語も相当程度操ることができる。イベント自体は通訳ありで進められたため、為末さんはイベント進行の場においては日本語を用いていたが、何気ないシーンではキプチョゲ選手、パトリック氏と英語で会話しているシーンも見受けられた。

報道陣とは距離があったためどういった会話をしているのかは分からなかったが、パトリック氏と肩を叩き、まるで長年の知己であるかのように爽やかに笑いあっている姿なども印象的だった。

《大日方航》
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