ソフトバンクの本多雄一選手が、10月3日にヤフオクドームで引退会見を行った。
13年間のプロ野球人生を駆け抜けた本多選手は、現在の心境を「正直この日が、いまくるかと。それが率直な気持ちです。まだこの場にいることが自分でも信じられない。同時に13年間の思いが走馬灯のように思い浮かんでいます」と率直に語る。
本多雄一選手より、ファンの皆様へ。
感謝を込めて。#sbhawks pic.twitter.com/lxkuqP7iha
— 福岡ソフトバンクホークス(公式) (@HAWKS_official) 2018年10月3日
鹿児島実業高校から三菱重工名古屋を経て2005年に入団した本多選手は、2年目から二塁手の定位置を掴む。
2010年は59盗塁、2011年は60盗塁で2年連続の盗塁王を獲得した。チームも2年連続でパ・リーグを制し、2011年には日本シリーズも制覇している。
チームと共に絶好調だった本多選手のキャリアに暗い影を落としたのは、2012年に負った首の負傷だった。
首痛に苦しんだキャリア後半「後悔は全くないけど、寂しさはあります」
本多選手は2012年4月、練習中に首を痛め連続フルイニング出場が途切れた。
その後も痛みが引かず、5月に僧帽筋の筋膜炎と診断される。いったん出場選手登録を抹消され治療に専念。7月に復帰したが再び首痛を再発した。
首を負傷してからは「痛みが出たり出なかったり」の状態が続き、痛みが出たときは「薬を飲みながらプレーしていた」と明かす。
「去年、そして今年は特に痛みが出る回数も多くありました。やる気はあったけど、身体は反対の方向に。痛みが出て自分が納得する動きができなかった。それもあり引く決断をしました」
「決めたくはなかったんですけど、でも決めないといけないのが現実」と苦渋をにじませる本多選手。
ユニフォームを脱ぐことに「後悔は全くないけど、寂しさはあります」と後ろ髪を引かれる思いもあるようだ。
巨人・立岡宗一郎も悔しがる「色々な感情で整理がついていません」
本多選手の引退が発表された2日には、巨人の立岡宗一郎選手がインスタグラムを更新して、親交があった先輩への思いを綴っている。
福岡県出身の本多選手と熊本県出身の立岡選手は、同じ九州人ということもありオフの自主トレを一緒に行ってきた。
View this post on Instagram
沢山の方々に支えられ、自主トレ第一弾嬉野終了しました! 次は都城で仕上げ作業です! #本多雄一#細川亨#安達了一#亀澤恭平#立岡宗一郎#河野元貴#嬉野
ここ何年か首痛のため思うような活躍ができず、苦しい思いをした末の決断に「入団から10年お世話になりました。悔しい、悲しい、色々な感情で整理がついていませんが本当にお疲れ様でした!」と立岡選手も悔しそう。
本多選手には「感謝しかありません」という立岡選手。「人として、選手として本当の目標」だったと尊敬する先輩の引退を惜しんだ。
立岡選手のメッセージには、本多選手の引退を悲しむファンからもコメントが寄せられている。
- 本多選手は大好きでめっちゃ応援してたから寂しいです
- 本多選手の分までたくさん走り続けて欲しいです
- 引退は悲しい寂しいですがこれからはポンさんの分まで頑張ってください
- 本当にいい先輩と出会えて良かったね
- 立岡さん、本多さんの分も、頑張ってください
「残り試合全力で戦います!」という立岡選手。今後も成長した姿を本多選手に見せ続けていきたい。
≪関連記事≫
川島永嗣が”一番会いたかった人”楢崎正剛と再会…「偉大な先輩を超えてもはや師匠」
今季限りで引退発表の巨人・杉内俊哉…多くのファンが引退試合開催を望む
「バレンティン絶対抑えるマン」加賀繁、ファンからは引退前に最後の1打席勝負を望む声
松坂大輔が決意の力投で甲子園12年ぶりの勝利、引退する松坂世代へ「僕はもう少し頑張るよ」