現地時間10月7日に行われたシカゴマラソンにおいて、大迫傑選手が2時間5分50秒を叩き出し日本記録を更新し、日本実業団陸上連合が設けている報奨金1億円を手にした。
大迫選手は、後半の5キロを14分台半ばで走るなど、勝負どころに余力を残す「ネガティブ・スプリット(後半型)」を披露。世界レベルのレースで勝つ技術を発揮した。
世界のトップ選手が米国オレゴン州に集まる「ナイキ・オレゴンプロジェクト」のメンバーになってから3年。間違いなくワールドクラスの選手の1人に成長した。
今回の大会で大迫選手が履いたシューズは、「ナイキ ズーム ヴェイパーフライ 4% フライニット」。
リオ五輪男子マラソンで金メダルを獲得したエリウド・キプチョゲ選手が「本当に完璧です」と絶賛したナイキの「4%」システムはそのままに、より軽く、通気性に優れたフライニットをアッパーに採用したモデルだ。
これは、東洋大学の選手たちが合宿を兼ねて参加した、米国オレゴン州で開催される「フッド・トゥ・コースト・リレー」(1)で履いた靴でもある。なお、東洋大学の選手たちは16時間52分49秒(ネットタイム)で優勝した。
(1)マウント・フッドからオレゴン・コーストまでの200マイル(321キロメートル)をリレー形式で走る世界最長のマラソン・リレーレース。昼夜を通して選手たちは走ることを求められる。
1〜5位までの選手が、「ナイキ ズーム ヴェイパーフライ 4% フライニット」を履いた
今回、この靴を履いたのは大迫選手だけではない。1位から5位まで、すべての選手がこのシューズを履いていたのだ。この結果を受け、陸上界では同シューズに大きな注目が集まっている。
[02:05:50] 挑戦しなければ、夢のままだ。@sugurusako #Justdoit #厚さは速さだ #大迫傑
— Nike Running (@nikerun_jp) 2018年10月7日
《大会結果》
- モー・ファラー(2:05:11)
- モジネット・ゲレメウ(2:05:24)
- 大迫傑(2:05:50)
- ケネス・キプケモイ(2:05:57)
- ゲーレン・ラップ(2:06:21)
「日本人でも、最後まで優勝争いに絡めることを証明できた」
大迫選手は大会後、以下のようにコメントしている。
「日本新記録を更新でき、非常に嬉しい結果です。気象条件も過酷だったので、どうなるかわかりませんでしたが、最後の1マイルでいけると確信しました。落ち着いた走りをすることができ、後半はネガティブスプリット(2)でレースを進めることができました。レースのペースの上げ下げが多く、後半は風が強く影響を受けました。特に、路面が悪いところもありましたが、ナイキ ズーム ヴェイパーフライ 4% フライニットのクッション性と推進力を感じながら走ることができました。優勝はできませんでしたが、日本人でも、最後まで優勝争いに絡めることを証明できたと思います」
(2)勝負どころに余力を残す走り方。
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