【MLB】米メディア、「大谷翔平はブラックスワン」と指摘 規格外「二刀流」がジャッジのMVPを阻むか

3戦連発、シーズン54号を放ったアーロン・ジャッジ@ヤンキー・スタジアム (C) Getty Images

ニューヨーク・ヤンキースアーロン・ジャッジが5日(日本時間6日)、ヤンキースタジアムでのミネソタ・ツインズ戦に「2番・中堅」で先発出場し、3試合連続となる今季54号本塁打を放った。残り27試合となった現時点で65本塁打ペースとなり、このままいけばロジャー・マリスの持つア・リーグ記録、シーズン61本を超える。この日、31号を放った大谷翔平ロサンゼルス・エンゼルス)とMVPを争うピンストライプの主砲が、また一歩歴史的偉業に近づいた。試合はヤンキースが5ー2で勝利した。

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■ヤ軍右打者としてAロッドに並ぶ最多54本

2ー2の同点で迎えた6回無死一塁、ジャッジは2番手右腕トレバー・メギルのスライダーを叩いた。打球は109.6マイル(約176キロ)、飛距離404フィート(約123メートル)の放物線を描き、左翼ポール際の2階席に飛び込んだ。

シーズン54発は、ヤンキースの右打者としてはアレック・ロドリゲス(2007年)と並ぶチーム最多記録(※1)。これを受けて、Aロッドも早速祝福のツイートを寄せ「右打者の1シーズン本塁打記録に並んだね。これからもよろしく」とつづった。

アーロン・ブーン監督は試合後、「ジャッジがやっていることは、驚くべきことだ。本当にそう……。彼がやっていることを言葉にするのは、とても難しくなってきている」とコメントし、シーズン61本を優に超えるハイペースの主砲を称えた。

歴史的偉業が迫る中、ジャッジ自身は「数字は重要なことではないんだ。僕にとって大事なのは勝利すること。このディビジョンに勝ち、ポストシーズンに向けてチームをより良い状態に持っていくことだ。自分のことばかりではないんだ」とフォア・ザ・チームを強調した。

ここ7戦で5本目のアーチを放ったジャッジ。大谷とのMVP争いがますますヒートアップする中、米スポーツメディア『The Athletic』は、「ジャッジにこれ以上何を望むというのだ? 彼が満場一致でアメリカン・リーグMVPに選ばれないというのは、ショウヘイ・オオタニという生けるブラックスワン(※2)がいるからだ」と記し、本来であればジャッジが受賞するはずだが、大谷というブラックスワンが“待ったをかけている”とした。

昨季は大谷が文句なしで受賞したMVP。今季は波乱含みとなっている。

(1)1920年に左打者のベーブ・ルースが54本を達成し、続く21年に59本、27年には60本を放った。ジャッジが目指すア・リーグ記録61本を打ち立てたマリスも左打ちであり、1961年に54本塁打をマークしたミッキー・マントルはスイッチヒッターだった。ジャッジと並ぶ右の強打者ジャンカルロ・スタントンも59本塁打を記録しているが、これは2017年マイアミ・マーリンズ時代の成績となっている。

(2)白鳥は文字通りすべて白色と信じられていたが、豪州で黒い白鳥が発見されたことに由来する驚きを表す言葉。「黒い白鳥」という矛盾した言葉遣いからも分かる通り、あり得ない、衝撃的な状況を指す。金融業界で使用されるケースが目立ち、従来の知識や経験からは予測できない極端な現象が発生した時に使用される(2008年リーマンショックなど)。「二刀流」大谷の存在が想像を絶するという意味で、ブラックスワンに例えたようだ。「白 vs. 黒」という文脈からも、ブラック・スワンのほうが悪役であるという意味合いが若干含まれる。

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文●SPREAD編集部


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