酒井監督の分析は「鍵は7区と8区」…東洋大、青山学院のリベンジに燃える!

 

酒井監督の分析は「鍵は7区と8区」…東洋大、青山学院のリベンジに燃える!
撮影=山口和幸

2019年1月2、3日に開催される箱根駅伝で王座奪還を目指す東洋大がキャンパス内で壮行会を行い、酒井俊幸監督や陸上競技部長距離部門のエントリーメンバーが意気込みを語った。

「大会に向けてエントリーメンバー16人が順調に練習しているところです」と酒井監督。

同大学の授業は12月24日まであって、それまでは授業最優先で最終調整をこなしていく。

「体調不良にならないように気をつけていけば必ず状態は上がってくる。前回大会の総合2位、往路優勝という結果に満足することなく、総合優勝を目指したい」

撮影=山口和幸

大会5連覇をねらう青山学院大の選手層の厚さを考えて、酒井監督は前大会同様に往路で引き離しにかかることがポイントだと見すえる。

「往路で果敢に攻めて、青山学院に1分半から2分差をつけて芦ノ湖にゴールしたい。往路優勝だけは取りに行きたいと留学生をここに起用する大学もあるし、対青山対策を練ってくる東海大も手ごわいので、往路はやはり混戦になる」

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総合優勝争いの鍵を握るのは7区と8区だと断言。選手層の厚い青山学院はそこが強みとも冷静に分析している。

前大会では復路6区を今西駿介選手(経済学部3年)が先頭で出発したが、青山学院大の小野田勇次選手にあっという間に抜かれ、それ以降は独走を許した。今回もおそらく6区は青山学院・小野田選手と今西選手の対決になるはずでリベンジに燃える。

青山学院対策に燃える各選手

「小野田選手のレベルは高く、7区に青山学院は前大会区間賞の林奎介選手を起用してくる。下田裕太選手が卒業したとはいえ8区に青山学院はさらなるエースを持ってくると思います。東洋大としては7区までトップだったら二重丸ですよね」

撮影=山口和幸

陸上競技部長距離部門の小笹椋主将(経済学部4年)は、「今季は三冠をねらっていたが目標達成には至らなかった。でも出雲、全日本からチーム全体として成長しているので、箱根では王座奪還を目指して、この鉄紺のウエアに恥じないように頑張っていきたい」とチーム全体を引きしめる。

前回大会は3区で区間賞を取った山本修二副将(経済学部4年)も負けてはいられないとリベンジを口にして、周りの人の心を動かすような攻めの走りをしたいと決意を語った。

「前回以上の走りをしないといけないと思っていて、1秒ではなく、それ以上けずれるように。僕は往路を走ることになると思うが、留学生と同じ区間になってもトップを取れるように走りたいです」

前回大会は花の2区を走った相澤晃選手(経済学部3年)も走りに磨きをかけた。

「自分が今年は大学長距離界のエースになってやるんだという気持ちをもってこの1年間しっかりやってきた。昨年は3秒差で区間賞を逃しましたが、今年は区間賞をねらって東洋大の総合優勝に貢献していきたい」

キーポイントとなる今西選手も人一倍リベンジのために努力した。箱根の山下りで青山学院大の小野田選手に抜かされ、「人間じゃねえ!」と悔しさまぎれに発した言葉が話題になった。

「昨年よりすべての面でもレベルアップしているので、それが下りに生かして小野田さんとの差を詰めることで総合優勝に貢献できる。今年は自分が人間になって優勝したいと思いますとユニークなコメント。

詰めかけた報道陣に笑いが生まれると、「自分は人間なんで」とつけ加えた。

OBたちの快挙も力に

東洋大には勢いもある。2月の東京マラソンでOBの設楽悠太選手(ホンダ)が当時の日本新記録を達成。東洋大時代は花の2区で2年連続区間賞の記録を残した服部勇馬選手(トヨタ自動車)が12月2日の福岡国際マラソンで日本勢として14年ぶりの優勝を果たす激走を見せた。

この快挙を受け、「力になって刺激を受ける」と現役選手も色めき立つ。

「憧れの存在であり、2区の東洋大の記録を持っているので、それを抜きたい」(相澤選手)
「メールでアドバイスをいただいたりする身近な存在なだけに、夢が持てる」(今西選手)

撮影=山口和幸

17年連続77回目の出場。5年ぶりの総合優勝を目指す東洋大に注目だ。

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