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【Bリーグ】コロナを乗り越え開催された2023年のオールスター、「スポーツから得られるものは数え切れない」と招致・開催尽力の高橋靖・水戸市長

 

【Bリーグ】コロナを乗り越え開催された2023年のオールスター、「スポーツから得られるものは数え切れない」と招致・開催尽力の高橋靖・水戸市長
「生みの苦しみだった」と振り返る高橋靖・水戸市長 撮影:中田由彦

ドットエスティ B.LEAGUE ALL-STAR GAME 2023 IN MITO」が13日と14日にわたり茨城県水戸市アダストリアみとアリーナで開催された。水戸市は言うまでもなく、Bリーグ1部に属する茨城ロボッツのホームタウン。そして私も本拠とする街である。

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■オールスター招致は「生みの苦しみだった」と水戸市長

この機会を逃す手はあるまい。

Bリーグ・オールスターの横断幕が掲げられたJR水戸駅 撮影:中田由彦

地の利を活かして勝手知ったる場所を移動しながらBリーグオールスター戦を迎える地域を俯瞰しよう。ゲームレポートはその筋のスペシャリストや専門メディアにまかせ、私は開催地たる水戸市在住者の視点でバスケットボールの祭典と、それを支えた人たちの想いをコラムとして綴りたい。

水戸では市街地の南町自由広場に設置されている茨城ロボッツ関連施設の「M-SPO」をコアとして、多くの関連催事が組まれた。だが水戸市はオールスターに便乗したのではない。茨城ロボッツとともに招致に長い時間を費やしてきた。高橋靖・水戸市長は「生みの苦しみだった」と語ってくれた。

「生みの苦しみだった」と振り返る高橋靖・水戸市長 撮影:中田由彦

「足かけ5年、茨城ロボッツがまだB2だった頃からでした。2020年のBリーグ・オールスターの招致に動き始め、18061筆のファン・ブースターの後押しも受け最終候補に残りましたが1票差で北海道に負けてしまいました」。

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2021年の沖縄開催を決することになる年次はあえて立候補を見送る。しかし沖縄でのアリーナ建設が遅れ急遽、東京での開催に決まりかけた。ここで異議を唱えたのが茨城ロボッツの堀義人オーナーだ。東京はいつでもできる、地方にチャンスを与えよと。結果、短期間ながら審査のプロセスを経て、水戸が2021年のBリーグ・オールスターの開催地に決定した。

だが、新型コロナ感染症の暗雲は容赦なかった。高橋市長はギリギリまで開催の可能性を探りつつも、直前の中止を発表する。その悔しさたるや想像に難くない。なれどBリーグはコロナ禍での中止は避けがたい事態とし、2023年の水戸開催を決するのだ。

ロボッツも使用するM-SPO(左下)と水戸黄門像 撮影:中田由彦

こうした紆余曲折を経て、ついにBリーグオールスターが水戸にやって来た。市内各所にはビジュアルツールが配され開催機運も急上昇する。M-SPOを中心に人の動きを創出しようとする試みは過去に何度もあったが、今回は言うなれば本流企画だ。多くの人が動いているのは容易に判別できた。

そしてアダストリアみとアリーナで開催されたデイ1、13日の本戦はライジングスターズ対アジアオールスターズだ。バスケットボールの祭典を飾るにふさわしい。普段のリーグ戦とは違った空気がコートを覆う。リーグ戦が緊張の空気だとすれば、オールスター戦は歓喜の空気だ。

ライジングスターズ対アジアオールスターズの模様 撮影:中田由彦

緊張感がないというわけでは決してない。選手ひとりひとりが楽しんでいる、観客を楽しませようとしている。ファウルすら(やってしまったら)あえて誇張して分かりやすく見せ、それを笑いにつなげるあたりは、相撲で言えば「初っ切(しょっきり)」だろう。そう、スポーツはエンタテイメントなのだ。バスケットボールの選手たちはそれを隠さない。ゲームは114対118でアジアオールスターズが制したが声出し応援も認められたアリーナは、たびたび笑いがあふれた。その光景は、このオールスターの開催を実現した人たち全ての待ち望んだものだったろう。

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水戸市の高橋市長は語る。

「スポーツから得られるものは非常に多いと思っています。健康、元気、心の豊かさ、生活の充実感、挙げたらキリがありません」。

高橋市長は水戸をホームタウンとするBリーグの茨城ロボッツ、サッカーJリーグの水戸ホーリーホックを重要な地域資源と捉えている。

「どちらのチームもアウェイで戦うことも義務づけられているわけです。それはあたかも、水戸黄門の全国行脚ではありませんか。遠くにでかけて、水戸、茨城の名を残してきてくれるのですから」。

水戸にオールスターのレガシーが残るのか、今後の地方開催の試金石となる 撮影:中田由彦

茨城ロボッツには近い将来の「新Bリーグ」への移行に伴い、今まで以上の観客動員が求められる。高橋市長はそのための支援も惜しまないと語った。今回のオールスター戦のレガシーもしっかり残すとも。

スポーツの未来を読みとくには、スポーツの未来を創る人と接することが大切だ。Bリーグ54チーム、Jリーグ60チームともなれば、プロスポーツチームの存在しない地域は少なくなってきていると言える。行政のトップの姿勢が明確な水戸は、きっとスポーツの力で街の空気を、風景を変えていくことができるだろう。

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著者プロフィール

中田由彦●広告プランナー、コピーライター

1963年茨城県生まれ。1986年三菱自動車に入社。2003年輸入車業界に転じ、それぞれで得たセールスプロモーションの知見を活かし広告・SPプランナー、CM(映像・音声メディア)ディレクター、コピーライターとして現在に至る。