【天皇賞春2024特集】出走予定・枠順、予想オッズetc.“名手鞍上”人気上位馬は追い切り評価『S』と『B』で明暗 お役立ち馬券攻略ガイド

【天皇賞春2024特集】出走予定・枠順、予想オッズetc.“名手鞍上”人気上位馬は追い切り評価『S』と『B』で明暗 お役立ち馬券攻略ガイド
ドゥレッツァ/2023年菊花賞(C)Eiichi Yamane

第169回天皇賞・春(28日/GI、京都芝3200m)には、昨年の菊花賞馬ドゥレッツァ、大阪杯は11着だったダービー馬タスティエーラ、重賞連勝中のテーオーロイヤル、日経新春杯の勝ち馬ブローザホーン、AJCC勝ち馬チャックネイト、3年連続2着ディープボンドらが出走予定。

ここでは「天皇賞・春2024」の出走予定馬、過去10年データ、過去傾向、枠順、追い切り、血統、穴馬など、予想に役立つ「馬券攻略ガイド」を随時更新する。

■「天皇賞春2024」枠順・前日オッズ

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枠番馬番馬名性齢斤量騎手予想オッズ予想人気厩舎
11サリエラ牝556.0武豊7.13美浦・国枝栄
1出走取消ヒンドゥタイムズセ858.0団野大成栗東・斉藤崇史
23プリュムドール牝658.0和田竜二111.512栗東・奥村豊
24ワープスピード牡558.0三浦皇成28.77美浦・高木登
35ブローザホーン牡558.0菅原明良12.05栗東・吉岡辰弥
36ディープボンド牡758.0幸英明27.26栗東・大久保龍志
47タスティエーラ牡458.0J.モレイラ8.84美浦・堀宣行
48ゴールドプリンセス牝456.0田口貫太126.813栗東・寺島良
59シルヴァーソニック牡858.0M.デムーロ37.89栗東・池江泰寿
510サヴォーナ牡458.0池添謙一53.911栗東・中竹和也
611マテンロウレオ牡558.0横山典弘40.710栗東・昆貢
612ドゥレッツァ牡458.0戸崎圭太2.92美浦・尾関知人
713スカーフェイス牡858.0松若風馬294.217栗東・中竹和也
714テーオーロイヤル牡658.0菱田裕二2.61栗東・岡田稲男
715メイショウブレゲ牡558.0酒井学148.516栗東・本田優
816チャックネイトセ658.0鮫島克駿37.08美浦・堀宣行
817スマートファントム牡458.0岩田望来137.215栗東・石橋守
818ハピ牡558.0浜中俊131.114栗東・大久保龍志

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◆【天皇賞春2024予想/前日オッズ】“2強接戦”なら1番人気に軍配か 「0.3.1.2」複回収値533該当の伏兵馬は軽視禁物

※前日最終オッズを掲載しています。
※出馬表・結果・成績・オッズなどのデータは、必ず主催者発表のものと照合し確認してください。

■「天皇賞春2024」追い切り

追い切り評価:ドゥレッツァ

【最終追い切り】レース当週は確認程度。CW単走でゆったりとリラックスさせる内容に徹した。直線に入ると、鞍上のわずかな仕掛けに応えてギアを上げ、ラストは体をグンと沈めて鋭く切れた。単走とは思えない気迫十分の伸び。メリハリがあり、精神面でいかにも整っている雰囲気がある。

◆詳細記事はコチラ⇒【天皇賞春2024予想/追い切り診断】ドゥレッツァ、体調面を考慮した「パターン変更」が吉と出る その評価は?

追い切り評価:マテンロウレオ

【最終追い切り】レース当週はCW単走、リズム重視で終いだけを伸ばす内容となった。いい意味で遊びがあった状態で進み、ラストはシャープなフォームを保って滑らかに加速。いかにも気持ちの面でメリハリがありそうなパフォーマンスだった。

◆詳細記事はコチラ⇒【天皇賞春2024予想/追い切り診断】マテンロウレオは「目下最高潮のデキ」で激走警報 その評価は?

追い切り評価:サリエラ

【最終追い切り】レース当週も栗東CWで併せ馬を行った。ユニコーンSに出走する僚馬サトノエピックを外で先導し、直線で迎え入れて併走。並ばれてからの手応えは若干見劣ってしまい、余力はある程度残っていたが、最後は気迫不足なのかクビほど遅れ入線に終わっている。

◆詳細記事はコチラ⇒【天皇賞春2024予想/追い切り診断】サリエラ、精神的に乗り切れない「何か」が…… その評価は?

■「天皇賞春2024」過去10年データ

前走ローテ

[過去10年]天皇賞春2024の前走ローテ

前走・阪神大賞典組は過去10年で最多となる全3勝を挙げており、阪神大賞典勝ち馬は【3.2.2.2】勝率33.3%、複勝率77.8%をマーク。回収値も単勝165、複勝136と優秀だ。テーオーロイヤルの好走は堅いか。

2着以下は【0.3.2.46】と微妙だが、阪神大賞典で馬券圏外→天皇賞・春で好走した馬は基本的にこのレースで過去に好走歴があった(15年3着のカレンミロティック以外)。今年人気が落ちそうなディープボンドは、昨年まさにこの例で2着に好走、同じく昨年のこのレース3着のシルヴァーソニックもヒモとしてはまだまだ見限れない。

◆詳細記事はコチラ⇒【天皇賞春2024予想/前走ローテ】阪神大賞典勝ちのテーオーロイヤルに「馬券内率77%」 データブレイクはサリエラか

血統傾向

これまで芝3000m以上のレースに出走したエピファネイア産駒は10頭いて、そのうち4頭(オーソクレース、ディヴァインラヴ、アリストテレス、ブローザホーン)が馬券に絡んでいる。この4頭はいずれもオリオール≒バークレアorアリシドンの組み合わせを持っていた。

反対に馬券にならなかった6頭のうち5頭が上述の組み合わせを持っていなかった。比べてみればその差は歴然だ。

◆詳細記事はコチラ⇒【天皇賞春/血統展望】ドゥレッツァに立ちはだかる“馬券内率0%”の壁 想定5人気以下に絶好の狙い時

人気・配当傾向

過去10年、1番人気が【3.3.0.4】、2番人気が【5.0.1.4】、他2勝が3、4番人気と勝ち馬は人気サイドのみ。単勝オッズ2.0~3.0倍の1番人気は【3.2.0.0】で連対率100%を記録するが、勝ち星で上回っているのは2番人気。単勝4.0倍以上なら【5.0.0.2】勝率71.4%と優秀で、逆転も十分ありえる。

また、1~2番人気のうち、前走で人気より着順が下回っていた馬は【1.1.0.3】勝率20.0%、単回収値56と微妙。一方、人気以上の着順または人気と同着順だった馬(競走中止のタイトルホルダーを除く)は【7.2.1.4】勝率50.0%、単回収値203となっており、前走での世間の評価、力通りに走った好調な人気馬のほうが、信頼度も高まる。

◆詳細記事はコチラ⇒【天皇賞春2024予想/高配当メソッド】3連単20万馬券など“波乱の立役者”は高齢馬 馬券は勝率50%のテーオーロイヤルからが“買い”

枠順データ・傾向

京都開催の過去8年で、最多3勝を挙げるのが1枠【3.0.1.10】。勝ち馬は昨年のジャスティンパレスや、2016年のキタサンブラック、15年ゴールドシップなど、すべて2番人気で、強い馬が力通りに結果を出せる枠と言えそうだ。3着には10番人気のカレンミロティックが入っており、内でロスなく走れる伏兵にも注意が必要。その他、複数勝利を挙げている枠はない。

◆詳細記事はコチラ⇒【天皇賞春2024予想/枠順】サリエラ騎乗の武豊は内枠なら「6.2.0.1」連対率88%の“鉄板級”

■「天皇賞・春2024」全頭診断

・7枠14番 テーオーロイヤル
ステイヤーズS→ダイヤモンドS→阪神大賞典と3000m超の重賞で連続好走。長い距離への適性は現役トップクラスと言って差し支えないだろう。

ここは絶好の舞台と言いたいところだが、3000m超を連戦したことによる見えない疲れは気になってしまう。京都開催の本レース勝ち馬はフィエールマン、レインボーライン、キタサンブラックなど中距離芝重賞でも好走できる資質を持った馬が多く、勝ち切るゾーンに置くにはやや心もとない印象だ。

◆詳細記事はコチラ⇒【天皇賞春2024予想/全頭診断】人気一角4歳馬に“100%”データ発動 「5.0.2.0」の想定6人気以下も波乱へ虎視眈々

■「天皇賞春2024」軸馬/穴馬予想コラム

危険な人気馬「テーオーロイヤル」

◆詳細記事はコチラ⇒【天皇賞春/危険な人気馬】“消し”はドゥレッツァかテーオーロイヤルか、前例なきローテと勝率わずか2.0%の血統背景

過去10年、阪神大賞典を制し臨戦した延べ9頭のうち年明け初戦だった馬は6頭、2戦目の残り3頭も初戦は1月に走っており、テーオーロイヤルのように、初戦が2月のダイヤモンドS、2戦目が阪神大賞典だった例はない。

テーオーロイヤルの父リオンディーズは、主要4場の中で、条件を問わず、芝のレースでは阪神が最も相性が良く、勝率8.8%、連対率19.3%、複勝率29.9%の成績。一方、京都は最も相性が悪く、勝率5.1%、連対率15.2%、複勝率25.3%と、阪神に比べると分が悪い。さらに、天皇賞・春が行われる京都外回りコースでは、勝率2.0%、連対率11.8%、複勝率19.6%と数字は悪化。血統面からも強調できる材料はない。

データ攻略

3歳時は皐月賞、日本ダービー、菊花賞と三冠すべてで連対を確保。世代トップグループの1頭として存在感をアピールしているのがタスティエーラだ。古馬として臨んだ前走大阪杯は1番人気11着とまさかの凡走。菊花賞で0秒6差をつけられたドゥレッツァとの力関係も含め不安は尽きないが、最大にして最強の買い材料となるのがこちらのデータだ。

◆詳細記事はコチラ⇒【天皇賞春2024予想/データ攻略】タスティエーラに“連対率80%” 内枠の穴人気候補には「0.0.0.27」の即消し級浮上

データ攻略

昨年は破竹の5連勝で菊花賞制覇。一躍世代トップクラスに躍り出たのがドゥレッツァだ。始動戦となった前走金鯱賞はプログノーシスにぶっちぎられる競馬での2着。あのレースをひと叩きとみなすか、世代レベルの差とみなすか……判断に迷うところだが、そんな不安を吹き飛ばす以下データをお伝えしたい。

◆詳細記事はコチラ⇒【天皇賞春2024予想/データ攻略】前走重賞2着馬2頭に“ヤバすぎる明暗” 「枠関係なく消し」が浮上してしまう人気一角は

穴ライズ「実績馬がここにきて復調気配、昨年を超える結果も」

昨年のこのレースで先着を許した馬のうち、ジャスティンパレスは不出走で、ディープボンドも下降線。確たる有力馬不在の今年のメンバーなら、3着以内に食い込んできてもいい。復活した実績馬が穴をあける。

◆詳細記事はコチラ⇒【天皇賞春2024予想/穴馬アナライズvol.1】「爆発力は世代屈指、エンジン全開なら人気馬ぶっこ抜きも」 想定“6人気”前後の刺客

穴ライズ「無尽蔵のスタミナは世代屈指、ガラリ一変を警戒」

直線に急坂が控える阪神コースから、平坦の京都替わりは大歓迎。天気予報を見るに、どうやら良馬場でのレースも叶いそうだ。レベルが疑問視される4歳世代だが、無尽蔵のスタミナは一線級にも通用するはず。一気に人気も落としており、穴馬候補としての資格は十分。

◆詳細記事はコチラ⇒【天皇賞春2024予想/穴馬アナライズvol.2】「良馬場でさらにパフォーマンス上昇の可能性も、この人気なら押さえたい」 単勝オッズ“30倍台”で妙味たっぷり

穴ライズ「波乱に高齢馬激走の歴史あり、相手に押さえるべき1頭」

昨年より条件は好転。さらに叩き2戦目は【2.0.4.1】と好走歴が多数あるように、狙うなら今回だろう。過去にはカレンミロティックなど高齢馬激走の歴史を持つレースでもあり、相手に押さえておきたい1頭だ。

◆詳細記事はコチラ⇒◆【天皇賞春2024予想/穴馬アナライズvol.3】「実績と人気が釣り合っていない感あり、スムーズなら上位進出も」 想定“10人気”以下の爆穴

■「天皇賞春2024」レース概要

開催日
2024年4月28日(日)15時40分
3回京都4日目 11R
第169回 天皇賞・春(GI)

施行条件
芝右3200m
4歳以上オープン/国際/定量

賞金
1着 2億2000万円
2着 8800万円
3着 5500万円
4着 3300万円
5着 2200万円

■「天皇賞春2024」京都芝3200mコース解説

京都芝3200mのコース図

京都芝3200mのコース図

外回りコースを1周半する長距離戦。大まかなレイアウトは芝3000メートルと同じだが、スタート地点が200メートルだけ2コーナー方向に寄せられる。そのぶん最初の3コーナーまで距離が延びて先行争いにはゆとりができるが、3コーナー付近の上り下りを丸々2回走ることになる。2周目の3コーナー過ぎの坂の下りからはラストスパートが始まって、ゴールまでの800メートルほどは各馬が全力を尽くしての攻防が続く。直線は403.7メートル(Aコース使用時)で、平坦のため上がりは速くなりやすい。スタミナだけでなく、切れ味も求められるレース。

■「天皇賞春2024」過去プレーバック

2023年 ジャスティンパレス

着順枠番馬番馬名性齢斤量騎手タイム・着差上がり人気
1着11ジャスティンパレス牡458.0C.ルメール3:16.134.92
2着47ディープボンド牡658.0和田 竜二2.1/235.65
3着816シルヴァーソニック牡758.0D.レーン135.16

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京都競馬場でリニューアル後、初GⅠだったが、連覇を狙った1番人気タイトルホルダーが競走中止。場内が騒然となる中、勝ったのは2番人気ジャスティンパレス。道中は中団を追走し、勝負どころで前を射程圏に入れると、いち早く先頭に立ったディープボンドを外から力強く交わすと、そのまま後続を突き放してゴール。6度目のGI挑戦でビッグタイトルを手に入れたのであった。

2022年 タイトルホルダー

着順枠番馬番馬名性齢斤量騎手タイム・着差上がり人気
1着816タイトルホルダー牡458.0横山和生3:16.236.42
2着818ディープボンド牡558.0和田 竜二737.11
3着47テーオーロイヤル牡458.0菱田裕二137.44

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前年2着惜敗の雪辱に準備万端のディープボンドが1番人気に推されたが、勝ったのは2番人気の菊花賞馬タイトルホルダー。先手を奪って大逃げ展開に持ち込み、向正面でややペースを落としたあと、3コーナー過ぎから再びペースアップ。直線では後続を突き放して独壇場、7馬身差をつけた完勝劇だった。横山和生騎手にとっては嬉しいGI初制覇となった。

2021年 ワールドプレミア

着順枠番馬番馬名性齢斤量騎手タイム・着差上がり人気
1着11ワールドプレミア牡558.0福永祐一3:14.7レコード36.73
2着612ディープボンド牡458.0和田竜二3/437.11
3着23カレンブーケドール牝556.0戸崎圭太237.74

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京都競馬場の整備工事にともない、27年ぶりに阪神競馬場での開催。勝ったのは3番人気ワールドプレミア。道中は7番手を追走し、直線の入り口では4番手につけ、前を行くディープボンドとカレンブーケドールも競り落とすと、堂々の先頭ゴールを果たした。菊花賞を制覇し、有馬記念で3着と好走した後、脚部不安のため長期休養を余儀なくされたが、レコードVの鮮やかな復活劇だった。

監修:山田剛(やまだつよし)●『SPREAD』編集長