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【天皇賞春/血統展望】ドゥレッツァに立ちはだかる“馬券内率0%”の壁 想定5人気以下に絶好の狙い時

【天皇賞春/血統展望】ドゥレッツァに立ちはだかる“馬券内率0%”の壁 想定5人気以下に絶好の狙い時

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優駿ブリテンズゲート

今週末は、第169回天皇賞・春(GI、京都芝外回り3200m)が行われる。

昨年の菊花賞を制したドゥラメンテ産駒ドゥレッツァ、大阪杯から巻き返しを狙うサトノクラウン産駒タスティエーラ、重賞連勝中のリオンディーズ産駒テーオーロイヤルなど、多彩な血統構成の馬が集結。

ここでは、馬券検討のヒントとなる「血統」で本競走を攻略する。

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■父キンカメ系に立ちはだかる淀の盾の壁

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優駿ブリテンズゲート

京都開催の天皇賞・春では父キングカメハメハ系がすこぶる不振なのである。

通算成績は【0.0.0.18】で1頭も馬券になっていないうえ、昨年のタイトルホルダーは故障があったとはいえ、その他にもトゥザグローリーやローズキングダム、ユーキャンスマイル、キセキといった人気馬がことごとく期待を裏切ってきた。

ミエスク由来のスピードとバックパサーの力強さをしっかりと産駒に伝えるがゆえに、キングカメハメハはマイルから中距離路線における大種牡馬として君臨したわけだが、その資質は淀の3200mを走るための資質とは方向性が異なる。

その噛み合わなさがこの結果に表れているのだろう。

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今年、父キングカメハメハ系に該当するのはドゥレッツァテーオーロイヤルの人気馬2頭。この2頭を軸にするのであれば「キンカメの呪縛」を上回るだけの買い材料を見つける必要がある。

キングカメハメハ系が不振ゆえ狙いどころに悩む重賞になる一方で、狙い目になる血統・配合パターンが見つかったので、ここでそのうち、一つを紹介しよう。

■オリオールの血がスタミナUPのカギに

今回注目したい配合は、オリオール≒バークレアorアリシドンの組み合わせ。その該当馬としてピックアップしたいのはブローザホーンだ。

長距離GIの活躍馬も送り出すエピファネイア産駒ではあるが、この馬は母父が短距離王デュランダル。

これまでに長丁場で活躍した同産駒(オーソクレースなど)は母父がディープインパクトだったので、デュランダルとの差を心配する方もいるだろうが、個人的には全く心配要らないと思っている。

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何故ならオーソクレースやディヴァインラヴとブローザホーンがやっていることはだいたい一緒だから。

エピファネイアの血統表のなかで最もスタミナがありそうなのはサドラーズウェルズだが、もうひとつ「オリオール」という底力とスタミナを伝える種牡馬も鎮座している(※エピファネイアの母父スペシャルウィークの母母父父)。

そのオリオールは「ハイペリオン×ドナテッロ」というスタミナ血脈で構成されているのだが、ディープの場合は祖母のバークレア、デュランダルの場合は祖母スコッチプリンセスが持つアリシドンが同じく「ハイペリオンとドナテッロ」の組み合わせ。

使った血こそ違えどオリオールからスタミナを引き出す工夫が為されており、これがエピファネイア産駒の距離適性を解き明かす鍵になる。

■阪神内回りから京都外回りへの舞台替わりは絶好

これまで芝3000m以上のレースに出走したエピファネイア産駒は10頭いて、そのうち4頭(オーソクレース、ディヴァインラヴ、アリストテレス、ブローザホーン)が馬券に絡んでいる。この4頭はいずれもオリオール≒バークレアorアリシドンの組み合わせを持っていた。

反対に馬券にならなかった6頭のうち5頭が上述の組み合わせを持っていなかった。比べてみればその差は歴然なのだ。

エピファネイアの長距離適性をUPさせる秘訣がオリオールにあるとすれば、母父がデュランダルであってもブローザホーンは長距離向きであると結論付けて良いだろう。

ハビタットの影響か平坦コースでパフォーマンスを上げる馬でもあり、阪神内回りから京都外回りへの舞台替わりは絶好の感。ここは狙い時と見る。

あとは枠と週末の馬場コンディションを見つつ、最終結論に至りたい。

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著者プロフィール

ドクトル井上
【重賞深掘りプロジェクト】血統サイエンティスト。在野の血統研究家。旧知のオーナーを中心として、セリや配合のコンサルティング業務を請負中。好きな種牡馬はダノンレジェンドとハービンジャー。苦手な種牡馬はMore Than Ready。凱旋門賞馬Ace Impactの血統表は芸術品なので、ルーヴル美術館に収蔵されるべきとわりと本気で考える三十路の牡馬。