第85回オークス(優駿牝馬/GI、東京芝2400m)には、桜花賞を制したステレンボッシュ、同3着のライトバック、最後方から追い込み4着に入ったスウィープフィート、オークスを大目標としてきたクイーンズウォークらが出走予定。
本記事では、出走各馬の追い切りを診断し「S」「A」「B」の3段階で評価した有力馬や穴馬をピックアップ。ここでは「ミアネーロ」を取り上げる。
◆【オークス(優駿牝馬)2024予想/追い切り診断】最高評価「S」は王道・桜花賞組 併せ馬の遅れも問題なし、指揮官の“裏ミッション”も難なくクリア
■ミアネーロ
【中間調整】昨年9月の中山芝1800m戦でデビュー。物見をして大きくヨレるなど粗削りな走りだったが、脚力の違いで勝利を収めた。1馬身半差の2着マーシャルポイントがのちに2勝。3着、6着馬も勝ち上がっており、メンバーレベルは水準以上の一戦だったと言っていい。その後心身の成長を促すため、年内は休養に充て1月の菜の花賞で復帰したが、ここでは再三の不利を受け1番人気を裏切る5着。そこから中8週とひと息入れ、重賞へ格上挑戦したフラワーCではスムーズそのものの競馬からあっさり抜け出し、勝利を収めている。
デビューが1800mだったようにある程度距離があったほうがいいタイプ。桜花賞はパスし、前走同様中8週の間隔を取ってオークスへ進むこととなった。短期放牧先から5月1日に帰厩。3日に坂路15-15を消化し、4日のウッド併せ馬ではラスト1F11秒0(馬なり)とさっそくシャープに動いている。1週前追いには津村騎手が騎乗しウッドで古馬2勝クラスを追走、これを余力残しの手応えであっさり抜き去って1馬身の先着としている。
【最終追い切り】レース当週も津村騎手が騎乗し、ウッド併せ馬。古馬オープン・パライバトルマリンを追走し、直線入口で取り付いていく。早めに鋭く抜け出し、そこからも気持ちを維持して伸びた。仕掛けられた相手が盛り返しての併入だが、手応えの違いは歴然。外めを回り無理せずラスト1Fは10秒9(仕掛け)をマークしている。
【見解】フラワーC時の動きも良く見せたが、今回はさらに好気配に映る。さらに言えば1週前も豪快さがあったが、今週は手前をキチンと替えたようでさらに鋭さがアップしていた。もとから高い脚力とセンスの持ち主だが、レースと稽古をこなすごとの“学習量”がかなり大きいタイプなのかもしれない。窮屈なレースで凡走となった菜の花賞後に、鞍上C.ルメール騎手が「まだベイビーだよ……」とボヤいたが、ここへきて一気に大人びてきた感がある。センスを活かせる枠に入ったのも好感。津村騎手、2週連続の大仕事があっても。
総合評価「A」
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追い切り評価
◆【追い切り診断】最高評価「S」は王道・桜花賞組 併せ馬の遅れも問題なし、指揮官の“裏ミッション”も難なくクリア
◆【追い切り診断】桜花賞組の人気一角は……まさかの辛口「B」評価 併せ馬で大きく先着の背景に拭えぬ“問題点”
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)
【重賞深掘りプロジェクト】調教ライター。競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。