メジャーリーグ機構は11日(日本時間12日)、全米野球記者協会(BBWAA)が選出する主要4賞の最終候補を発表した。ナ・リーグの「年間最優秀選手」には、今季世界一に輝いたドジャースの大谷翔平投手がノミネートされた。
一方で、指揮官のデーブ・ロバーツ監督はナ・リーグ「最優秀監督」の候補者3名から外れる事態に。マイク・シルト監督(パドレス)、カルロス・メンドーサ監督(メッツ)、パット・マーフィー監督(ブルワーズ)が選出された。
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■4年ぶりの世界一に導くも……
2016年にドジャースの指揮官に就任したロバーツ監督は、その年に91勝71敗で前任ドン・マッティングリー氏から続く4年連続の地区制覇を果たしたものの、ナ・リーグ優勝決定戦で敗退。翌17年、18年はワールドシリーズまで進出したが、こちらもあと一歩のところで世界一には届かなかった。
20年のパンデミックによる短縮シーズンで悲願の頂点に立ち、今季4年ぶりに覇権を奪還しても、選手起用に関して厳しい指摘を受けるケースが散見された。11日(同12日)に発表された「最優秀監督」の最終候補者3名からも外され、ファンや地元記者からは疑問の声が挙がっている。
■負傷者続出の中、今季メジャー最高勝率に
米メディア『Sports Illustrated』などに寄稿する、スポーツジャーナリストのウィル・リッチ記者は11日(同12日)、MLB公式サイトに「受賞候補から外れたが認められるべき者たち」と題した記事を掲載。主要4賞の最終候補から選外となった選手と監督を特集した。
ナ・リーグ「最優秀監督」の話題ではロバーツ監督の名前を挙げ、「(賞の)投票期限はポストシーズンが始まる前だったため、ロバーツがプレーオフでチームをワールドシリーズ優勝に導いたことの全ては、誰の考慮にも含まれていない」と言及。
その上で「レギュラーシーズンでも優秀だった根拠を示そう。投手のローテーションは10月に入るずっと前から崩れ始め、ムーキー・ベッツとフレディ・フリーマンという2人のスター選手の怪我に対処しなければならなかった。これは彼にとって最も困難なレギュラーシーズンの1つであったかもしれない。それでも、ワールドシリーズ優勝への道筋で(ポストシーズンの)第1シードを獲得した。それはおそらく、もう少し評価されるべきだろう」と指摘した。
開幕前、豊富な戦力を抱えたドジャースは圧倒的な世界一候補だったが、今季は決して楽な戦いではなかったはず。ポストシーズンの結果が加味されない投票とはいえ、メジャー最高勝率で乗り切ったドジャースの指揮官が最終候補者3名からも「選外」では、さすがに同情の声も挙がるだろう。
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