メジャーリーグ機構は12日(日本時間13日)、今季各ポジションで最高の攻撃力を見せた選手に贈られる「シルバースラッガー賞」を発表。
4年ぶりの世界一を果たしたドジャースは、大谷翔平投手がナ・リーグ指名打者部門、ムーキー・ベッツ内野手がユーティリティ部門、テオスカー・ヘルナンデス外野手が外野手部門で選出。さらには、2023年から新設された「チーム部門」でも初受賞となった。
爆発力があるドジャース打線は今回の受賞に相応しいと言えるが、ヤンキースやダイヤモンドバックスも遜色ない成績がズラリと並ぶ。ドジャースを世界一へと押し上げた「打線の凄み」はどこにあったのか。公式データを掘り下げてみた。
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■いずれの成績もハイレベルだが……
MLB公式のデータページ『Baseball Savant』で、ドジャース打線の今季成績を見ていくと、とりわけ際立つのが長打力だ。ナ・リーグトップの233本塁打は、30球団全体でもヤンキース、オリオールズに次ぐ3位。長打率とOPSでは堂々のメジャートップに立っている。
602四球はヤンキースより少ない全体2位、出塁率.335と815打点はダイヤモンドバックスを下回る全体2位。平均打率.258はパドレス、ダイヤモンドバックス、アストロズに次ぐ全体4位と、ハイレベルな数字が揃ってはいるのは確かだが、シルバースラッガー賞の決め手となる指標がほしいところ。
■劣勢から巻き返せる得点能力
そこで、今季の打撃成績に「走者なしの場面」という条件を加えてみるとドジャース打線の凄さが浮き彫りになった。135本塁打、135打点、出塁率.327が全30球団でトップになり、長打率とOPSでも変わらず頂点に立っている。
さらに掘り下げると、どれだけ得点増加に貢献したかを表す指標「wOBA(Weighted On-Base Average)」で.337をマーク。得点期待値の変動を示す「RunValue(ランバリュー)」でも+63で、どちらも全球団トップに君臨。ドジャース打線は、走者がいなくても得点を生み出す能力がもっとも高かったと言える。
一見劣勢と思われる場面から、長打で一気に試合を巻き返す。他球団を凌駕したドジャース打線の真骨頂が、ここに集約されていた。
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