今季からドジャースに所属し、見事ワールドシリーズ制覇を果たした大谷翔平投手。移籍の際、彼の背番号が話題となったのも記憶に新しい。
エンゼルス時代につけていた「17番」を当時ドジャースでつけていたのがジョー・ケリー投手だった。彼は大谷に背番号を譲ったことで、かわりにポルシェが贈られたことがメディアで大きな話題となった。そんな日本人にも馴染み深いジョー・ケリーがどんな男なのか。今オフにはフリーエージェント(FA)となっている36歳右腕の魅力に迫っていく。
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■順調にキャリアアップも…武闘派エピソードでも話題に
2009年、カージナルスから3巡目指名されてキャリアをスタートさせたケリー。メジャーデビューしたのは2012年。初年度から24試合、16先発すると107イニングを投げ5勝7敗、防御率3.53の成績を残したほか、ポストシーズンでもリリーフとして7試合に登板した。2013年も10勝をあげるなど、徐々に頭角を表すと2014年のシーズン中にトレードでレッドソックスに移籍。2018年まで在籍することとなる。年俸調停の権利を得た2016年に260万ドル(約3億9000万円)で1年契約、2017年は280万ドル(約4億2000万円)、2018年は382.5万ドル(約5億7400万円)と、いずれも単年契約ながら年を追うごとに年俸が上がっていった。
球界随一の武闘派と言われる所以として語られるのが、現在横浜DeNAベイスターズに所属するタイラー・オースティン外野手がヤンキースに在籍していた時代に報復死球を与えた後に乱闘となったエピソード。レッドソックスの地元ボストンでは、この乱闘騒ぎにちなんだオリジナルTシャツが発売されるなど、ケリーの武闘派の一面がクローズアップされることも多かった。
【動画】現DeNAのオースティンが激昂! ケリーの報復死球が発端となったヤンキースとレッドソックスの大乱闘シーン
2019年にはドジャースと3年2500万ドル(約38億円)で契約。これがキャリア初の複数年契約となった。短縮シーズンだった2020年以外は55試合、48試合とコンスタントに登板を重ね、主に中継ぎとして活躍。2019年62奪三振、2021年50奪三振と登板数以上の三振を奪うパワータイプのピッチャーとして評価を上げた。
また、ドジャース時代の武闘派エピソードとしてはやはりアストロズとの乱闘騒ぎだろう。サイン盗み問題で様々な球団から批判を浴びたアストロズだが、特にイラついていたのがこのケリー。アストロズ打者の頭部付近に何度も危険なボールを投げ込み、イニング交代の際には表情でも挑発。この行為がきっかけとなり出場停止処分が下されたことが話題となった。
【動画】アストロズ打線を挑発するケリー
2022年にはホワイトソックスと2年1700万ドル(約25億円)で契約するも、2023年途中に古巣ドジャースにトレードされ復帰。2024年に新たに1年契約を結ぶと、今季は35試合に登板、1勝1敗、防御率4.78、奪三振35、WHIP1.47の成績を残した。IL(負傷者リスト)入りを果たすなど、全盛期のような活躍をみせられなかったケリーだが今オフでFA。ドジャースとの再契約があるのか? はたまた、新天地へと移籍するのか。ベテラン右腕のストーブリーグの動向に注目が集まる。
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