ドジャースのアンドリュー・フリードマン編成本部長は10日(日本時間11日)、米テキサス州ダラスのウインターミーティング会場で取材に応じ、フリーエージェント(FA)となったテオスカー・ヘルナンデス外野手に言及。「彼がチームに戻って来るかどうか分からない」とコメントし、ファンの動揺を誘っている。
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■編成本部長「答えるのは難しい」
T・ヘルナンデスとドジャースの今後について問われたフリードマン氏は「彼が戻るかどうか、答えるのは難しい」と率直にコメント。続けて「彼は本当に素晴らしい1年を過ごし、(FA選手として)すごくいいポジションにいる。ドジャースに戻りたいと話しているのは知っているし、我々もそうして欲しい」と相思相愛であることを強調した。
その上で「彼と彼の家族はあらゆる可能性を検討し、自分たちにとって最も適したプランを見つけるだろう。私たちは希望を抱いているが、同時に彼が他のチームと契約することになったら、後は彼の幸運を祈るしかない。個人的には心から祝福するだろうが、(他チームに移籍したら)プロとしてはあまり喜べない」と複雑な心境をのぞかせた。
■ソト争奪戦の余波で人気急騰
交渉が停滞している理由は、FA市場最大の目玉だったフアン・ソト外野手の動向が関係している。大争奪戦の末、ソトは結局メッツと合意したが、獲得レースに敗れたヤンキースやレッドソックス、ブルージェイズなどが代役としてT・ヘルナンデスにターゲットを変更した可能性が浮上。そのため、市場での人気が急騰しており“ドジャース一択”が揺らぎ始めている。
フリードマン編成本部長の会見を受けて、米メディア『CLUTCH POINTS』は「T・ヘルナンデスに関するコメントはドジャースファンを不安にさせるかもしれない」と指摘。「自分たちにはチャンスがあると、そう自信を持って話しているようには聞こえない」とし、再契約に対して弱気だと示唆した。
T・ヘルナンデスの契約条件に関する予想は様々で、6000万ドル(約91億円)から1億ドル(約152億円)の3年または4年の契約という範囲内で締結するという見方が多数となっている。条件的にドジャースが描いていた想定を超えて来る可能性があり、予断を許さない状況だ。
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