卓球の「天皇杯・皇后杯 2025年全日本卓球選手権大会」が21日に東京体育館で開幕。日本一をかけた戦いに注目が集まっている。
今大会混戦が予想されるのが女子シングルスの戦いだが、これまでの卓球界をけん引してきた面々に加えて、新世代の選手たちが初優勝する可能性もある。
◆16歳・張本美和が狙う平野美宇の最年少V記録更新 次世代エースが早田ひなに挑戦、兄・智和とのアベック優勝にも期待【全日本選手権2025】
■平野は2017年に最年少優勝
全日本選手権における約10年の女子シングルス優勝者を見てみると、2010年代半ばに存在感を放ったのが23年に現役を引退した石川佳純さん。五輪3大会連続メダルを獲得したレジェンドは、11年の初優勝を皮切りに、14年からは3連覇を達成。21年の復活優勝と合わせて通算5度の全日本優勝を成し遂げた。
石川さんに続いて新たな世代として台頭したのが“黄金世代”と呼ばれる2000年生まれの選手たち。平野美宇(木下グループ)は17年に16歳9カ月での最年少優勝を達成し、伊藤美誠(スターツ)は18、19、22年と3度の優勝で日本女子のエースに君臨してきた。
同じ黄金世代として近年の女子卓球界をリードするのが早田ひな(日本生命)で、2020年に初めてシングルスを制した早田は、23、24年に連覇を果たし伊藤と並んで通算3度の優勝。今年は石川さん以来、史上6人目となる3連覇に挑むことになる。
そんななか、今年は次の世代を担う選手たちの初優勝にも期待が高まっており、筆頭候補が張本美和(木下グループ)。昨年は初の決勝進出を果たし準優勝で第2シードとして挑む16歳7カ月の張本美には、平野が持っている16歳9カ月の最年少記録更新も期待がかかる。
また、昨年の国際大会で躍動した大藤沙月(ミキハウス)も早田、張本美に続く世界ランキング7位で国内有数の実力者に成長。近年の勢力図を塗り替える可能性を秘めている。
レジェンドの石川さんの次に伊藤、平野、早田という黄金世代が君臨している形の女子卓球界。はたして、今年の全日本で新星が台頭し、2028年のロサンゼルス五輪に向けて新たな時代が到来するのか。
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