卓球の「天皇杯・皇后杯 2025年全日本卓球選手権大会」が21日から26日にかけて東京体育館で行われる。日本一をかけた戦いには注目が集まってくる。
熾烈を極めるのが世界トップ選手がひしめく女子シングルスの争い。世界でも有数の選手たちが多く参戦するなかで、初優勝の選手が現れる可能性もある。
◆平野美宇、伊藤美誠の“黄金世代”が最激戦区を突破なるか 準々決勝で直接対決の可能性、国内屈指のカットマンらがライバル【全日本選手権2025】
■世界トップレベルが揃う上位争い
直近の世界ランキングではトップ10以内に3選手、トップ20以内に6選手が入るなど分厚い層を誇る女子シングルス。なかでも、今大会は絶対本命がおらず、高いレベルでの優勝争いが予想される。
3連覇を狙うのが早田ひな(日本生命)で第1シードとして参戦する。順当にいけば優勝候補筆頭だが、昨年のパリ五輪で左腕を負傷し3カ月ほど戦線離脱。11月の「WTTファイナルズ福岡」や12月のTリーグで復帰を果たしているが、コンディションをどこまで戻せているか。同じ山には木原美悠(木下グループ)などがいるなか、エースの貫録を全日本の舞台で見せられるかは注目となる。
初優勝を狙うのが張本美和(木下グループ)で、昨年は初の決勝進出を果たして準優勝。第2シードとして今大会を迎える。昨年はパリ五輪に初出場を果たし、世界卓球やアジア選手権といった大舞台でも飛躍した張本美は、優勝を争えるレベルまで力を高めたと言える。
張本美に期待がかかるのが最年少優勝記録の更新。2017年に平野美宇(木下グループ)が16歳9カ月で優勝を果たしているが、今回張本美が優勝を果たせば16歳7カ月となり、8年ぶりの記録更新となる。兄の張本智和(智和企画)も男子シングルスでは優勝候補として調子を維持しており、史上初の兄妹制覇の可能性もある。
■平野、伊藤は準々決勝で対戦も
早田、張本美を軸とした争いが予想されるなか、2024年後半にかけて存在感を高めた大藤沙月(ミキハウス)もこの戦いに加われるか。大藤はこの1年で攻撃に磨きをかけて、アグレッシブなスタイルを築いてきた。同じブロックには長﨑美柚(木下グループ)、横井咲桜(ミキハウス)といった同世代の実力者が控えるが、この戦いを勝ち抜き上位に入れるかは期待したい。
ほかにも2017年優勝者の平野、18、19、22年と3度の優勝を誇る伊藤美誠(スターツ)などがいるが、この両者は組み合わせで同じブロックに入ることになった。昨年ベスト4に入り、第3シードの赤江夏星(日本生命)もいるトーナメントを誰が勝ち抜けるかも焦点となる。
各ブロックに世界レベルの実力者が揃った今回の全日本選手権。早田が3連覇を果たすのか、張本美をはじめとした新鋭が躍動し初優勝の選手が現れるのか。注目の戦いは21日から6日間にわたり繰り広げられる。
◆平野美宇、伊藤美誠の“黄金世代”が最激戦区を突破なるか 準々決勝で直接対決の可能性、国内屈指のカットマンらがライバル【全日本選手権2025】
◆大藤沙月が攻撃スタイルを武器に初優勝掴むか 長﨑美柚や横井咲桜と対戦の可能性、2024年躍進の新星にかかる戴冠への期待【全日本選手権2025】
◆連覇を狙う張本智和が男子シングルスの“絶対本命”か ドイツで研鑽積む戸上隼輔や17歳の大器・松島輝空の躍進にも注目【全日本選手権2025】